東京外為:円が対ユーロで5カ月ぶり安値更新、リスク許容度改善で

東京外国為替市場では円が対ユ ーロで約5カ月ぶりの安値を更新。米政府による不良資産買い取り計 画を受け、金融システムの安定化期待が高まるなか、株高により投資 リスクが取りやすくなるとの見方から、ユーロなど相対的に金利の高 い通貨に資金を振り向ける動きが優勢となっている。

ユーロ・円は一時、1ユーロ=133円5銭と昨年10月21日以 来の水準までユーロ買い・円売りが進行。ドル・円相場も1ドル= 97円36銭と米連邦公開市場委員会(FOMC)が長期国債の購入 を決定し、ドルが急落した今月18日以降のドルのもどり高値を更新 している。

ロイヤル・バンク・オブ・スコットランドのヘッド・オブFXス トラテジー・ジャパンの山本雅文氏は、米政府の不良資産買い取り計 画を受けた楽観ムードを背景に、株高に加えて米欧の長期金利が上昇 しており、金利差が「円に不利な方向に働いている」と指摘する。

米財務省の発表によると、不良資産買い取りのための官民投資プ ログラムは、昨年導入された7000億ドル規模の問題資産購入計画 (TARP)から750億-1000億ドルの資金を使用する。財務省の ほか、米連邦準備制度理事会(FRB)と米連邦預金保険公社(FD IC)も民間の投資家が流動性の低いローンや証券を銀行から買い取 る上で、資金拠出あるいは資金調達支援を実施する。

株高で円売り・高金利通貨買い

官民投資プログラムにより不良資産処理が前進するとの期待から 23日の米国株式相場は急反発。全米不動産業者協会(NAR)が発 表した2月の中古住宅販売件数が予想外に増加(前月比5.1%増の 年率472万戸)したことも株価を押し上げ、ダウ工業株30種平均は 前週末比497.48ドル(6.8%)高で取引を終了している。

また、株高により安全投資としての国債需要が後退したため、米 国債相場は下落(利回りは上昇)。欧州債市場でも独10年債利回り が2週間ぶり低水準付近から上昇した。

外国為替市場では投資家のリスク許容度改善期待を背景に円売 り・高金利通貨買いが活発となっており、円は対オーストラリア・ド ルでは昨年11月、対ニュージーランド・ドルでは今年1月以来の円 安値を付けている。

ロイヤル・バンク・オブ・スコットランドの山本氏は、米株の急 上昇を受けて、日経平均株価も一段高の可能性があるとし、目先は円 の軟調地合いが続くとみている。

一方、株高はこれまで安全な逃避先として選好されてきたドルの 売り圧力にもつながるが、前日にはユーロ・ドルが先週付けた1月9 日以来のユーロ高値(1.3738ドル)を抜けられずに1.3486ドルま で反落。その後は取引レンジの中間付近の1.36ドル台前半でもみ合 う展開が続いている。

--共同取材 三浦和美 Editor:Tetsuzo Ushiroyama,Norihiko Kosaka

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