不動産株上昇、地価底入れ期待と金融不安後退-公示地価下落影響せず

不動産株が高い。国土交通省が23 日発表した公示地価は前年比で3年ぶりの下落に転じたが、足元の実勢 ベースでは既に底入れしているとの見方が出ている。米財務省が発表し た不良資産買い取り計画も金融収縮懸念の後退につながると評価された。

三菱地所が前日比で一時2.8%高の1212円で3連騰となったほか、 三井不動産は3.6%高の1155円と続伸。東証1部の不動産指数は3.2% 高の636.48ポイントまで上昇した。

国土交通省が発表した資料によると、2009年1月1日時点の全国平 均の全用途地価は前年比3.5%下落した(前年は1.7%上昇)。住宅地は

3.2%下落(同1.3%上昇)、商業地は4.7%の下落(同3.8%上昇)だっ た。

クレディ・スイス証券の大谷洋司アナリストは23日付リポートにお いて、「公示地価は半年から1年ほど前のデータであり、現状の不動産 市況を映したものではない。実勢の地価は既に底入れしたとみている」 との見方を示した。

同氏によると、①財団法人東日本不動産流通機構が発表している東 京都の土地成約物件価格はほぼ横ばいで推移、②マンション市況の回復、 ③直近の不動産投資信託(REIT)の売買事例――などから、個人や 中小企業が不動産取得を積極化していることがうかがえるという。同社 では不動産セクターの「オーバーウエート」を強調した。

米REIT指数は17%高

また、米財務省は23日、金融システムを支援するため、不良資産を 買い取る最大1兆ドル(約96兆円)規模の計画を発表した。買い取りの ための官民投資プログラムは、昨年導入された7000億ドル規模の問題資 産購入計画(TARP)から750億-1000億ドルの資金を使用する。

同計画を好感する形で、信用リスクの指標とされている3カ月物ドル 建てロンドン銀行間取引金利(LIBOR)は23日に9営業日連続で低 下。時価総額1500万ドル以上のREITで構成されるブルームバーグR EIT指数も17%高と急騰しており、海外における金融収縮懸念の後退 も不動産の株価を押し上げている。

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