債券相場は小幅高、来期に向けた投資家需要が下支え-売買高は低調

債券相場は小幅高(利回りは低 下)。朝方は売りが先行したが、その後は来年度の債券運用に向けた投 資家需要の強さを背景に買いが優勢になって、相場は底堅く推移した。

BNPパリバ証券シニア債券ストラテジストの山脇貴史氏は、国内 株は買い戻しが続いているが、債券は事前の見通し以上に動きが鈍いと 指摘。「金利が上がれば、期明けのタイミングに買いたい需要が見えて いる。株価堅調がリスク許容度を高めるといった意識も働いているので はないか」と語った。

東京先物市場で中心限月6月物は、前日比6銭安の139円39銭で 寄り付き、直後に139円35銭まで下げた。その後は、徐々に水準を切 り上げ、11銭高の139円56銭に上昇した。結局、4銭高の139円49銭 で引けた。6月物の午前売買高は5571億円にとどまり、節目の1兆円 を大幅に下回った。

取引低調について、損保ジャパン・グローバル運用部債券運用第1 グループリーダーの砺波政明氏は、「米国で不良資産買い取り策の具体 化が示され、米国株が急騰し、日本株も続伸しているが、債券市場は期 末要因で動きづらい」と述べた。

日経平均株価は続伸。一時200円超の大幅高となり、8400円台を 回復、前日比170円35銭高の8385円88銭で午前の取引を終えた。

23日の米国債相場は下落した。株式相場が上昇したほか、財務省 の発表した不良資産買い取り計画が市場で歓迎されたことから、安全逃 避先としての国債需要が減退した。一方、米株相場は急反発。ダウ工業 株30種平均は497.48ドル高の7775.86ドルで終了した。

新発10年債利回りは1.265%

現物債市場で、新発10年物の299回債利回りは、前日比0.5ベー シスポイント(bp)高い1.27%で取引を開始した。その後は、若干水 準を切り下げ、結局、前日比変わらずの1.265%で引けた。

クレディ・スイス証券債券調査部長の河野研郎氏は、現時点で最も 魅力ある取引として、利回り曲線の傾斜化を挙げ、「今後、仮に追加的 な金融緩和があるとすれば、国債買い入れ増が限定されると見られる中、 短期市場に金利低下を働きかける施策ではないか。一方、長い年限は補 正予算編成がほぼ確実視される中で懸念が付きまとう」と説明した。

山脇氏によると、「期初には短期金利の低下が見込まれるため、2 年債利回りは0.3%台での安定推移となる」見通し。

日本銀行が発表した2月18、19日の金融政策決定会合議事要旨に よると、やや長めの金利に働き掛ける方法をめぐり議論が行われ、何人 かの委員は、TIBOR(東京銀行間貸出金利)に直接働き掛けていく ことは難しいとの見方を示した。また委員は、「企業金融支援特別オペ を強化するとともに、既存の流動性供給手段を活用することにより、タ ーム(期日)物金利の低下を全般に促していくことが適当」との認識を 共有した。

あす2年債入札、クーポンは0.4%か

財務省はあす25日、2年利付国債(4月債)価格競争入札を実施 する。表面利率(クーポン)は前回2月26日入札の278回債と同じ

0.4%が予想されている。発行額は前回債と同じ2兆円程度。

市場では、「クーポンが0.4%なら買い安心感のある水準。米国の 材料についても日銀の利上げ観測が高まるものではないため消化も問題 ない」(市川氏)などの声が聞かれた。

前回入札された2年物の278回債利回りは前日比0.5bp高い0.40% で午前の取引を終了した。

--共同取材:赤間信行 Editor:Hidenori Yamanaka,Norihiko Kosaka

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