米国株:急反発、不良資産買い取り計画好感-ダウほぼ500ドル高(2)

米国株式相場は急反発。オバマ 政権の不良資産買い取り計画が経済成長を促進するとの思惑から買 いが膨らんだ。S&P500種株価指数は2週間の上昇率としては 1938年以来で最大。資産運用会社テンプルトン・アセット・マネジ メントの運用担当者、マーク・モビアス氏が新たな「強気相場」が 始まったとの認識を示したことも買いを誘った。

財務省が最大1兆ドル規模の買い取り計画を発表したことを背 景に、バンク・オブ・アメリカ(BOA)とシティグループがとも に急伸。原油相場がほぼ4カ月ぶりの高値を付けたため、エクソン モービルやシェブロンも高い。S&P500種は3月9日に付けた12 年ぶりの安値(終値ベース)からの戻りが22%となり、強気相場入 りした。全10セクターが上昇。

モビアス氏はブルームバーグテレビジョンのインタビューに応 じ、「機会を逸しないよう注意する必要がある」と指摘、「すべて の悪材料を考えて、手控える傾向がある」と付け加えた。

S&P500種株価指数は前週末比7.1%高の822.92で終了。昨 年10月28日以来の大幅高となった。ダウ工業株30種平均は

497.48ドル(6.8%)高の7775.86ドル。MSCI世界指数は

5.4%高となり、過去10営業日で9日目の上昇。ニューヨーク証券 取引所(NYSE)の騰落比率は21対1。

財務省の発表によると、買い取りのための官民投資プログラム は、昨年導入された7000億ドル規模の問題資産購入計画(TAR P)から750億-1000億ドルの資金を使用する。

午前に発表された2月の中古住宅販売件数が予想に反して増加 すると、主な株価指数は上げ幅を拡大した。

RBCキャピタルのチーフ・インスティチューショナル・スト ラテジスト、マイルズ・ザイブロック氏は顧客向けリポートでS& P500種が「50日移動平均を上抜き、節目の800を意図も簡単に突 破した」と指摘し、「これはものすごい上昇だ」と強調した。

不良資産買い取り

BOA株は26%高、シティは19%上昇した。JPモルガン・チ ェースは25%高。

ガイトナー財務長官はバランスシートに残る価値の下がったロ ーンや証券の売却を銀行に促し、投資ファンドにその買い取りを促 進する計画を打ち出した。この計画は民間投資家の参加に依存して いるため、機能するかどうかがはっきりするには数週間あるいは数 カ月かかる可能性がある。

ペンシルベニア大学ウォートン・スクールのジェレミー・シー ゲル教授(金融学)は「政府が下振れリスクのほとんどを取ること になり、それが基本的に買い取りの申し出を誘うだろう。これは信 用市場にとって非常に良い材料だ」と述べた。

S&P500種の金融株指数はこの日18%上昇。6日の安値から は58%上昇している。

銀行株は今月、上昇基調にあるものの、メリルリンチによると、 その社債の米国債に対する上乗せ利回りは8.55ポイントと、過去 13年で最大に拡大している。これは今月に入ってからの株価の記録 的な上昇の先行きが危ういことを示唆している。

エネルギー株、ティファニー

S&P500種のエネルギー指数は前週末比7.8%高と、4カ月で 最大の上げ。エクソン(6.7%)やシェブロン(6.9%)がけん引役 となった。

ティファニーは16%上昇。2008年11-09年1月(第4四半 期)決算は一時項目を除くベースで、市場予想を8.1%上回った。

マトリックス・アセット・アドバイザーズの最高投資責任者 (CIO)、デービッド・カッツ氏はブルームバーグラジオに対し、 「株式市場に参入すべきだ。1、2年後に株価が100-200%上昇し ていそうな良好な企業がたくさんある」と述べた。

ドラッグストア・チェーン最大手のウォルグリーンは9.4%高 と、昨年10月以来で最大の上げ。下方修正後の決算が利益、売上高 ともにアナリスト予想を上回った。薬品以外の製品を広く値引きし、 集客力を高めた。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE