NY外為:円とドルが下落、米不良資産購入計画で安全需要後退(2)

ニューヨーク外国為替市場では円 とドルが大半の主要通貨に対して下落。米財務省が23日発表した銀行 の不良資産買い取り計画を手掛かりに、安全投資先としてのドルと円に 対する需要が後退するとの観測が広がった。

ニュージーランド・ドルとオーストラリア・ドルはいずれもドルに 対して10日連騰。それぞれ2002年、2007年以降で最長の上げを記録 した。ガイトナー財務長官が打ち出した銀行のバランスシートから不良 資産を切り離す計画を受け、高利回り通貨への需要が高まったことが背 景。

ウエストパック銀行のシニア為替ストラテジスト、リチャード・フ ラヌロビッチ氏(ニューヨーク在勤)は「(財務省の計画は)リスク志 向の回復につながりそうだ。オーストラリア・ドルとニュージーラン ド・ドルの堅調を支えるだろう」と語った。

ニューヨーク時間午後4時7分現在、円は対ユーロで1.7%下げ、 1ユーロ=132円44銭(前週末は同130円29銭)。一時は同132円 48銭と、昨年10月21日以来の安値を付けた。円は対ドルでは1.2% 下げ、1ドル=97円8銭(前週末は同95円94銭)。一方、ドルは対 ユーロで0.4%下げ、1ユーロ=1.3642ドル(前週末は同1.3582ド ル)。ドルは3月19日には同1.3738ドルと、1月9日以来の安値ま で落ち込んだ。

韓国ウォンは対ドルで1.4%上げ、対円でも2.5%上昇した。ゴー ルドマン・サックス・グループが2009年上半期の韓国の経常黒字が 110億ドルになるとの見通しを示し、従来予想の70億から上方修正し たほか、向こう12カ月以内にウォンが対ドルで1ドル=1300ウォン まで上昇すると予想したことが背景となった。

ウォンの軟調

ブルームバーグの調査によると、1-3月期の韓国ウォンは主要 16通貨中、対ドルで最も軟調に推移した。同国の景気低迷の深刻化が 背景となった。

主要6通貨のバスケットに対するインターコンチネンタル取引所 (ICE)のドル指数は0.4%低下。同指数は先週、米連邦公開市場委 員会(FOMC)による米国債の大量購入の決定を受けて週間ベースで

4.1%下げ、1985年9月のプラザ合意以来の大幅下落を記録した。プ ラザ合意では日米欧の通貨当局が当時のドイツ・マルクと円に対するド ル高是正を取り決めた。ドル指数は3月入り後に5.2%下げており、1 -3月期の上昇幅は2.7%に縮小した。

FRBの米国債購入

先週はドルが対ユーロで4.8%下げ、昨年12月半ば以降で最大の 落ち込みとなった。FOMCが18日の声明で、期間が長めの米国債を 最大3000億ドル購入し、住宅ローン金利などの押し下げを目指して機 関債などの購入額を拡大する計画を明らかにしたことがきっかけとなっ た。

この日は対円でニュージーランド・ドルが3.2%、オーストラリ ア・ドルが3.4%とそれぞれ上昇し、主要通貨の間で特に堅調に推移し た。ガイトナー財務長官の不良資産買い取り計画を受けてS&P500種 株価指数が7.1%上昇、高利回り通貨への買いが膨らんだ。

財務省の発表によると、買い取りのための官民投資プログラムは、 昨年導入された7000億ドル規模の問題資産購入計画(TARP)から 750億-1000億ドルの資金を使用。財務省のほか、米連邦準備制度理 事会(FRB)と米連邦預金保険公社(FDIC)も民間の投資家が流 動性の低いローンや証券を銀行から買い取る上で、資金拠出あるいは資 金調達支援を実施する。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE