東京外為:ユーロ堅調、東欧向け支援拡大へ-対円3カ月ぶり高値

朝方の東京外国為替市場ではユー ロが堅調に推移している。欧州連合(EU)が財政難に陥った加盟国 への緊急融資枠を倍増する見通しにあることから、ユーロ圏景気の先 行き不安が緩和し、ユーロの下支え要因となっている。

ソシエテ・ジェネラル銀行の斉藤裕司外国為替本部長は、対主要 通貨でドル売りの流れが続くなか、欧州では東欧に対する経済支援が まとまるといったユーロにポジティブな材料が出ていると指摘。ま た、「利下げに対してもユーロ圏がもっとも消極的」だとし、相対的 にユーロが買われやすい展開が続くとみている。

週明けの東京時間早朝の取引ではユーロ買いが先行。ユーロ・ド ル相場は一時1ユーロ=1.3676ドルと、前週末のニューヨーク時間午 後遅くに付けた1.3582ドルからユーロが大幅に水準を切り上げてい る。対円では一時1ユーロ=130円87銭と、昨年12月18日以来、約3 カ月ぶりの高値を付けている。

一方、ドル・円相場はもみ合い。一時は1ドル=95円43銭と、前 週末のニューヨーク時間午後遅くに付けた95円94銭からドル安・円高 が進行。その後は96円台まで値を戻して推移している。

東欧リスク懸念は緩和へ

20日に開かれたEU首脳会議では、加盟国への緊急融資枠を500億 ユーロ(約6兆4720億円)と従来の2倍に拡大することが合意された。 緊急融資の対象となるのはユーロを導入していないEU域内の11カ国 で、このうち8カ国は東欧諸国となっている。

ハンガリーなど東欧諸国の経済危機がユーロ圏経済を圧迫するとの 懸念がユーロの下押し圧力になっていただけに、危機に直面している加 盟国への融資枠が拡大されたことで、ユーロの買い戻しが連想されやす い。

ルクセンブルクのユンケル首相兼財務相は首脳会議後に、「この融 資枠が全額使用されることはないと思う」とした上で、われわれには必 要に応じて「追加的な措置を講じる用意がある」との考えを示してい る。

ただ、欧州中央銀行(ECB)政策委員会メンバーでドイツ連銀総 裁のウェーバー氏が22日に、ブリュッセルで開かれた会合で「われわれ には変更の余地がある。変更の必要に応じて、その余地を利用してい く」と発言。利下げ観測がユーロの上値抑制要因になる可能性も残る。

米財政赤字拡大見通し

一方で、米議会予算局(CBO)が2009年度(08年10月-09年9 月)の財政赤字が約1兆8500億ドルになるとの予想を明らかにした。こ れは、米政府が2月に出した予想を1000億ドル上回っており、財政赤字 の拡大見通しがドル売り圧力となる可能性もありそうだ。

先週は米連邦公開市場委員会(FOMC)が18日の会合で、3000 億ドルの米国債購入を決定。米10年債相場が上昇し、同利回りは週間 ベースで昨年12月19日に終了した週以来の大幅低下となった。

米金利の低下を受けて、ドル・円相場は19日の取引で93円54銭ま でドル安が進行。2月23日以来の安値を付けた。

また、ユーロ・ドル相場も19日に一時1.3738ドルと、1月9日以 来の水準までユーロ高・ドル安が進行していた。

--共同取材:小宮弘子 Editor:Tetsuzo Ushiroyama,Norihiko Kosaka

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