債券は軟調か、米債に急騰後の戻り売り-2月後半以来の高値圏(2)

債券相場は軟調(利回りは上昇) に推移すると見込まれる。前週後半の米債相場は急騰後の戻り売りで小 安い展開となったため、米債に連動して国内債市場も2月後半以来ほぼ 3週間ぶり高値圏でいったんは売りが先行する公算が大きい。

みずほインベスターズ証券の井上明彦チーフマーケットアナリス トは、米債相場が前週後半に反落したなかで、「国内市場も2月末の水 準および当面の高値圏に戻ったことで売りが出やすい状態」とみる。

東京先物市場の中心限月6月物は、19日の通常取引終値139円 57銭をやや下回って始まり、日中ベースでは139円20銭から139円 60銭程度での取引となりそう。20日のロンドン市場における6月物は、 東京市場19日の終値と変わらずの139円57銭だった。

19日の先物相場は続伸。米債相場が急騰した流れを引き継ぎ、開 始直後に139円46銭まで上昇した。その後はもみ合いとなったが取引 終盤には中心限月として2月26日以来の高値となる139円69銭をつ け、結局72銭高い139円57銭で引けた。売買高は2兆6813億円。

先物6月物は3連休前に予想外の急騰となったが、その後の海外 市場で米債相場が下げに転じたため、「米FRB(連邦準備制度理事 会)による長期国債買い入れを好感した地合いはやや落ち着く」(日興 シティグループ証券の佐野一彦チーフストラテジスト)とみられる。

米債相場は前週後半にかけて小安い展開となり、米10年債利回り は20日の取引で2.63%程度まで切り上がった。米FRBが今後6カ 月間に米国債を最大3000億ドル(約28兆円)購入することを決めた ことを受け、18日午後には2.5%割れまで急低下したが、その後の2 営業日で10ベーシスポイント(bp)強上昇に転じた格好だ。

10年債利回りは1.2%台後半

現物債市場で新発10年物の299回債利回りは、19日の終値

1.255%をやや上回っての推移が見込まれる。米債相場の軟調な展開に 加えて、決算期末の接近に伴って投資家は総じて様子見姿勢を強める。

ただ、当面は需給不安からの売り圧力も和らぐため、朝方に小口 売りが出てもその後はもみ合いとなりそう。「日米で先週に打ち出され た金融政策により、市場が意識していた需給不安にくさびが打ち込まれ ており、時間の経過とともに債券の売りづらさが表面化してくる」(新 光証券の三浦哲也チーフ債券ストラテジスト)との指摘もある。

日興シティグループ証の佐野氏は、外部環境の好材料がそろい始 めているなか、投資家から新年度入りを先取りする動きがあるとすれば インカム(利息収入)確保のための買いであると見込んでおり、「今週 の299回債利回りは1.205-1.295%」での動きを予想する。

日本相互証券によると、19日の現物債市場で新発10年物の299 回債利回りは1.28%で始まり、しばらく1.265-1.275%での一進一 退が続いた。しかし、午後3時前から再び買いが膨らむと1.255%を つけ、新発10年債として2月23日以来の低水準に達した。

一方、10年物国債の298回債利回りは、東京時間の前週末午後3 時時点で、大和証券SMBC、日興シティグループ証券、みずほ証券、 三菱UFJ証券各社の平均値であるブルームバーグ公社債基準価格(B BYF)によると1.26%だった。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE