米国債(19日):反落、前日の急伸で警戒感-10年債利回り2.60%

米国債相場は反落。18日は米連邦 公開市場委員会(FOMC)が米国債を最大3000億ドル購入することを 決定し、10年債は1営業日としては1962年1月以来で最大の上げを記 録した。この上昇ピッチが速すぎて持続できないとの見方からこの日は 売りが出た。

バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長率いる金融当局は 前日、経済への資金注入により、大恐慌並みの不況を回避する決意を示 した。

ジャニー・モンゴメリー・スコットのチーフエコノミスト、ガイ・ リーバス氏は「FRBがどの年限の米国債を購入するのか、追加情報が 得られるかどうかで今後の展開は大きく変わる。それまで米国債市場で は大きな動きはみられないだろう」と述べた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時間 午後4時15分現在、10年債利回りは前日比6ベーシスポイント(bp、 1bp=0.01%)上昇して2.60%。前日は47bpと1962年1月以来で 最大の低下を記録した。10年債(償還2019年2月、表面利率2.75%) 価格はこの日、15/32安の101 11/32。

30年債利回りは7bp上昇の3.58%。一時は3.62%まで上昇する 場面もあった。FRBの米国債購入計画に30年債は含まれないことが前 日に判明したことが売りを誘った。

キャボット・マネー・マネジメントの債券資産運用担当者、ウィリ アム・ラーキン氏は「前日はFOMC声明を受けて大きく動いた。この 日の市場は声明を見直し、どの程度の効果があるか再考している状態 だ」と指摘した。

来週の入札

財務省は来週、980億ドルの中期国債入札を実施する。これは2月 23日の週の940億ドルを上回る過去最高規模。財務省の19日の発表に よると、24日に2年債(規模400億ドル)、25日に5年債(同340億 ドル)、26日に7年債(同240億ドル)の入札を実施する。

ジェフリーズのチーフ・テクニカル・ストラテジスト、ジョン・ス ピネロ氏によると、FRBが購入する3000億ドルの米国債は今後6カ月 に発行される米国債の総額およそ9000億ドルの約3分の1に相当する。 ブルームバーグのデータによれば、FRBの購入分は発行済み米国債6 兆ドル相当の約5%に相当する。

メリルリンチの指数によると、年初から前日のFOMC声明発表前 までに米国債の投資収益率はマイナス3.4%と、四半期ベースでは1980 年第3四半期(マイナス5.06%)以来の悪い成績となっていた。前日の 上昇により、収益率はマイナス1.38%まで回復した。

ブルームバーグのデータによると、2年物米国債に対する同年限の ファニーメイ(連邦住宅抵当金庫)債の上乗せ利回りは過去2日間に13 bp縮小し、73bpとなった。30年物ファニーメイ債と10年物国債の 利回り差は前日の発表以来で20bp縮小し1.33ポイント。

金利の天井

フランチェスコ・ガザレリ氏率いるゴールドマン・サックス・グル ープの金利ストラテジストは19日付の顧客向けリポートで、10年債利 回りにはまだ割安感があり、利回りがさらに低下した場合、買いを入れ るべきだとの見解を示した。一方、利回りが2.65%まで上昇したら、持 ち高を解消すべきだと指摘した。

米投資信託会社大手フィデリティ・インベストメンツで250億ドル の債券資産を運用するウィリアム・アービング氏は「FRBが長めの国 債購入を表明して得た効果は、年限の長い利回りがどの程度まで上昇す ることができるか天井を設定したことだ。今後6カ月、利回りはレンジ 内にとどまり、4%を大きく下回るだろう」と述べた。

当局は消費者の借り入れ金利の抑制や信用市場の緩和にはまだ成功 していない。ブルームバーグのデータによれば、30年物固定式住宅ロー ン金利と10年物米国債利回りの差は2.2ポイント。サブプライム(信用 力の低い個人向け)住宅ローン市場が崩壊する前の10年間の平均は

1.75ポイントだった。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE