FRB:「ヘリコプター」から「ランボー」に進化-危機に政策総動員

米金融当局は、米国債の購入を決 めた。住宅ローン担保証券(MBS)の購入も2倍に増やす。バーナ ンキ連邦準備制度理事会(FRB)議長は今回の危機を終わらせるの に十分なマネーを経済に注入すると表明することで、米経済が大恐慌 並みの不況に陥ることを防ぎたい考えだ。

当局は17、18両日開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で、 最大3000億ドル(約27兆円)相当の長期国債の購入と、MBS買い 入れを2倍強の1兆4500億ドルに増額することを決めた。主政策金 利であるフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標はほぼゼロの水 準に据え置き「長期にわたり」同水準を維持すると表明した。

FOMCの決定を受けて10年物の米国債利回りは1962年以来で 最大の低下(価格は上昇)を演じ、ドルはユーロに対し急落した。バ ンク・オブ・ニューヨーク・メロンのチーフエコノミスト、リチャー ド・ホーイ氏は、バーナンキ議長の下でFRBは「ランボー」になっ たと評した。ランボーはシルベスター・スタローン氏が演じるアクシ ョン映画の主人公。多様かつ強力な武器を駆使するところが持ち味だ。 デフレ対策にはヘリコプターから現金をばらまけばよいと発言したこ とのあるバーナンキ議長も、強力な武器を手に取った。

ホーイ氏はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、 「非常に強力で攻撃的な動きだ」とした上で、「大恐慌にはならない と私が考えるのは、バーナンキ氏が問題を理解し正しい診断と処方を 下せるFRB議長だからだ」と語った。

米国債とMBSの大量購入で、バーナンキ議長は中央銀行のみが 持つ「マネー創造」の力を動員した。このマネーを、市場金利押し下 げに最も役立つと考える分野に注入する。

バーナンキ議長は過去半年間、信用市場の特定の分野に資金を注 入する作戦を取って来た。これに対し、リッチモンド連銀のラッカー 総裁らは米国債買い入れを提案していた。UBSセキュリティーズの シニアエコノミスト、ジェームズ・オサリバン氏は今回の決定につい て、「ラッカー総裁の勝利というわけではない」として、「米国債購入 は、これまでに導入済みの的を絞った政策措置の代わりではなく、こ れらを補強するものだ。要するに、すべての手段を動員するというこ とだ」と解説した。

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