政策投資銀:CP購入資金をコールで待機、市場急回復で余資抱える

日本政策投資銀行(DBJ)は、 金融危機対応業務としてコマーシャルペーパー(CP)を購入する ための資金をコール市場で待機させているとの見方が出ている。同 行と日本銀行による企業金融支援策を受けてCP金利が急低下し、 適正な水準での購入が難しくなったためと指摘されている。

政策投資銀は危機対応業務として2月下旬から、金融機関が保 有するCPの購入を開始。日本政策金融公庫が政府保証CPを発行 して調達した3000億円を原資として借り受けた。2月末時点で 1350億円の残高があった。しかし、その後の金利急低下を受けて買 い入れが進んでいないもようで、余剰資金を運用する必要が生じて いる。

DBJ経営企画部広報CSR室の吉田淳一氏は、「市場の状況 に応じて随時、CPを購入できるように、流動性の高い形で最小限 の資金を保有している」としている。

複数の市場参加者によると、政策投資銀は無担保コール取引で 余剰資金を運用しているもようで、今週の市場では年度末をまたぐ 金利が一段低下。期間が2週間程度で0.1%台半ばの取引が成立し ている。

政策効果を発揮

日銀が3月に入って実施した4回のCP買い入れオペも、3000 億円の通知に対して応札は500億-1200億円程度の札割れが続いて いる。日銀は残存期間1カ月超から3カ月以内のCP買い入れ下限 金利を0.4%に設定するが、a-1格付け以上の発行金利は0.2%台 が中心だ。

東短リサーチの関弘研究員は、「政策投資銀行がCPを購入す る姿勢を示したことだけで十分な政策効果があった。予想以上の金 利低下で購入できる銘柄も減り、結果として資金が余っても仕方な いだろう」という。金利を下げて購入すれば、市場機能を壊しかね ない。

日銀の白川方明総裁は18日の会見で、企業による年度末の資 金繰りについて、「前倒しで調達を行ってきたうえ、政府や日本 銀行がいろいろな施策を講じてきたこともあり、概ねめどがつい た」との判断を示している。

購入困難な状況

政策投資銀の原資となる政策金融公庫の政府保証CPは償還が 5月25日。資金調達コストとなる発行入札の最高利回りは0.272%、 平均利回りは0.255%だった。発行額3000億円のうち2000億円は 財政融資資金の引き受けだ。

セントラル短資の金武審祐執行役員によると、企業による年度 内のCP発行はほぼ終了した様子だという。4月に入れば償還する CPも増え、再び発行が増えるとみられる。

ただ、CPなどを担保に0.1%の資金が無制限に調達できる日 銀の企業金融支援特別オペが9月末まで継続されるなか、日銀や政 策投資銀のCP買い入れが大きく膨らむほど発行金利が上昇する可 能性は低いとの見方も出ている。

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