米自動車メーカーの労働コスト、トヨタ自動車並みになる日は近い?

米自動車業界は、同国内で操業す る日本メーカー並みの賃金水準と、政府からの追加支援獲得で求められ る条件順守、歴史的なコスト削減に向けて歩みを進めているようだ。

米フォード・モーターが全米自動車労組(UAW)との間で合意 した最新の労働協約には、諸手当を含んだベースで1時間当たり労働コ ストを2011年までに50ドルに引き下げる方向が示されており、セン ター・フォー・オートモーティブ・リサーチ(CAR)のチーフエコノ ミスト、ショーン・マカリンデン氏によるとトヨタ自動車の48ドルに 近づくことになる。米ゼネラル・モーターズ(GM)もこうした流れか ら大きく外れることはないもようだ。

GMとクライスラーは、政府からのつなぎ融資174億ドルを維持 し、最大216億ドルの追加資金を獲得するために、米国内で操業する 日本メーカーの少なくとも1社と労働コストが同水準であることを示す 必要がある。融資条件を満たすことが出来なければ、政府が資金の回収 に動き、両社は破たんに追い込まれかねない。

カリフォルニア大学バークレー校のハーレー・シェイケン教授は 「あらゆる点から考えて、現時点では同等だ」とし、「市場が回復すれ ば、トヨタ自動車がまっさきに黒字化し、従業員への利益分配によりト ヨタの時間当たり労働コストはフォードを上回ることになる」との見方 を示した。

しかしマカリンデン氏は、新協約の下でもフォードの時間当たり 労働コストが、米国で操業する日産自動車の40ドルや韓国のヒュンダ イモーターカンパニー(現代自動車)の30ドルを上回っていると指摘 する。米国以外の自動車メーカーと比べると、「フォードの労働者は妥 協したとはいえ、賃金・手当とも依然として高水準だ」と語った。

GMは新労働協約について、まだUAWとの間で合意に至ってい ないものの、1時間当たり労働コストは同等の水準となると試算してい る。計画に詳しい関係者が先週明らかにした。

トヨタの広報担当者、マイク・ゴス氏によると、諸手当を含めた 時間当たり労働コストは約48ドル。日産の広報担当者、スティーブ・ パレット氏は、技術者には時給25ドルに手当がプラスされると説明し たものの、手当の規模については明らかにしなかった。ホンダの広報担 当者、エド・ミラー氏は、オハイオ州の労働者は利益分配分とボーナス を含めたベースで、時間当たり28ドル超を得ていると語った。同氏は 手当てすべてを含むと、1時間当たり45-48ドルとのCARの推計に ついてはコメントを避けた。

ただマカリンデン氏は、外国企業を含め米国で操業するすべての 自動車メーカーの労働コストは依然して、メキシコ(時間当たりコスト 約7.5ドル)や中国(同約1.25ドル)などを上回っているとみている。

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