日本の破綻企業は不動産関連が半数-「リーマン後」に資金繰り悪化(2)

2008年度に経営が破綻(たん)し た日本の上場企業は、半数が不動産関連になることが分かった。米リー マン・ブラザーズ倒産を契機に事業や資金繰り悪化が顕著になった。政 府・日本銀行は企業の資金繰り支援策を相次いで打ち出しており、この 効果が今後の企業破綻の件数を左右する。

ブルームバーグ・ニュースの集計によると、今年度の上場企業破綻 は44社でうち19社が不動産関連。不動産担保貸し付けが中核だったS FCGを含めると負債額1位から9位までが不動産がらみになる。東京 商工リサーチによると上場企業の破綻は02年度の22社が戦後最悪。今 年度は倍増して過去最高を更新する。

リーマンは昨年9月に米連邦破産法11条適用を申請した。これを受 けて「景気はさらに厳しくなった」とするモリモトは同11月に、「資金 繰りが逼迫(ひっぱく)した」という日本綜合地所、「金融危機が加速 した」とするSFCGはともに今年2月に破綻した。破綻数は上期17 社に対して、このリーマン・ショック後の下期には27社に増加した。

帝国データバンクの中森貴和情報部課長は「サブプライム問題を機 にモルガン・スタンレーやメリルリンチといった外資や国内金融機関が 不動産融資を絞り、リーマン破綻が追い打ちをかけた」と述べた。日銀 の資金繰り支援対象は優良企業に限られ「地価回復が望みにくい中、土 地ミニバブル反動もあり不動産企業破綻は続く」とも予想した。

日銀、政投銀、ゆうちょ銀行

日銀は企業金融支援を狙い3月に初めて社債買い取りを実施した。 この措置について白川方明総裁は、企業金融逼迫解消へ「中央銀行とし ては極めて異例である」と強調している。それでも初回入札は応札額が 通知額を下回る札割れになった。買い取り対象は優良企業が発行する低 リスク銘柄で、投資家が売却する必要性は低い。日銀は今後も札割れの 可能性を否定していない。

日本政策投資銀行も企業金融円滑化を目指してコマーシャルペーパ ー(CP)買い入れを2月から実施している。クレディ・スイス証券の 大谷洋司シニアアナリストは「08年度が不動産破綻のピークで今後の企 業破綻は劇的に減少する」と予想した。日銀、政投銀やゆうちょ銀行の 資金を活用した企業の資金繰り支援が奏功すると予想している。

東証株価指数(TOPIX)不動産指数は08年度で51%下落、33 業種中でワースト4位だった。23日には土地価格の指標である公示地価 (1月1日時点)が開示される。大谷氏は「悪い数値が出るのは明白で、 来年分は一段と悪化するだろうが、遅行指標の指標に先んじて実態の土 地取引は底を打っている」と指摘した。

自民党の細田博之幹事長は18日、ブルームバーグ・ニュースのイン タビューで、企業破綻回避を目的として党としての追加資金繰り対策案 を来週前半にもまとめる意向を明らかにした。大企業破綻による雇用問 題について「絶対に起こすなということ」と強調、早ければ月内の関連 法案成立を目指す。

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