日本株は続伸へ、米FOMCの緩和策を好感-金融や輸出関連買い続く

東京株式相場は続伸が予想される。 米国の連邦公開市場委員会(FOMC)が積極的な金融緩和姿勢を示し たことを受け、世界的に金融と実体経済のスパイラル的な悪化に歯止め がかかるとの期待が高まる見通し。金融株や輸出関連株が連日で買われ そうだ。

野村証券金融経済研究所の若生寿一シニアストラテジストは、日本 銀行に続く格好で「米当局も流動性供給へ向け予想以上に積極的な政策 を取り始めてきた」と指摘。その上で、「日米の政策期待を背景とした 株買いはこの日も続きそうだ」と見ている。

米シカゴ先物市場(CME)の日経平均先物6月物の18日清算値 は8065円で、大阪証券取引所の同日の通常取引終値(7920円)に比 べて145円高。18日の日経平均株価終値は7972円。

FOMCで国債やMBSなど購入決定

米連邦準備制度理事会(FRB)は17、18の両日に開いたFOM C会合で、最高3000億ドルの米長期国債購入に加え、住宅ローン担保 証券(MBS)や機関債の購入拡大を決定した。フェデラルファンド (FF)金利の誘導目標は0-0.25%の範囲に据え置いた。

この日の決定は全会一致。FOMCは声明で、「住宅ローン貸し出 しと住宅市場への支援を強化するため、委員会は住宅ローン担保証券の 購入規模を7500億ドル増額し、FRBのバランスシートを一段と拡大 することを決定した」と表明。また委員会は、民間信用市場の状況改善 を支援するため、今後6カ月で期間の長い米国債を最大3000億ドル買 い取ると決定した、ことを明らかにした。

国内では日本銀行が今週、金融危機で財務内容が悪化した銀行の資 本増強を支援するため、劣後ローンの引き受けを検討することを決定。 さらに日銀は、長期国債の買入額増額も決めている。

日米で金融緩和策が相次いだことを受け、金融面や実体経済の悪化 に対する不安が和らぎ、みずほフィナンシャルグループや野村ホールデ ィングスといった金融株、トヨタ自動車やキヤノンなど輸出株への買い 安心感が高まりそうだ。

米株は続伸、金融株指数が10%高

FRBの金融緩和策に伴うローン金利低下が景気回復を促すとの見 方につがなり、18日の米株式相場は続伸した。ダウ工業株30種平均の 終値は前日比90.88ドル(1.2%)高の7486.58ドル、ナスダック総 合株価指数は同29.11ポイント(2%)高の1491.22。

同日の米株市場で、特に上げの目立った業種が金融株だ。S&P 500種の金融株価指数は10%高と、全10業種中の上昇率1位。FRB の決定に加え、オバマ政権がターム物資産担保証券ローン制度(TAL F)の購入対象に、銀行が保有する問題資産を加えることを検討してい ると、事情に詳しい複数の関係者が明らかにしたのも支援材料。

東鉄鋼や住生活G上げ、カシオやソニーは売りも

個別では、経営統合することで基本合意した共英製鋼と東京鉄鋼、 アルミ建材事業で業務提携交渉を開始した住生活グループと日本軽金属 が、それぞれ合理化期待などから買われそう。商船三井が株式公開買い 付け(TOB)で完全子会社化する関西汽船も上昇する見通し。

半面、デジタルカメラ事業の不振などで今期(2009年3月期)に 連結最終赤字に転落する見通しとなったカシオ計算機、09年3月期の 期末配当予想を引き下げたソニーが下落する公算が大きい。固定資産の 減損損失処理などで09年3月期の連結最終赤字が膨らむほか、期末配 当を見送ると発表した三井金属も売りを集めそうだ。

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