債券は上昇か、FRBの国債購入決定で米債急騰-先物買い先行(2)

債券相場は上昇(利回りは低下) しそうだ。米金融当局が米国債購入を決めたことから前日の米債相場が 急騰しており、国内市場も先物中心に買いが先行する公算が大きい。過 度の需給不安が和らいだ現物市場も金利低下余地を探る。

日興シティグループ証券の佐野一彦チーフストラテジストは、日 銀の国債買い入れ増額に米連邦準備制度理事会(FRB)の国債買い入 れ具体化も加わったことから、「これだけ強気材料がそろえばさすがに きょうは素直な上げ相場」と予想している。

東京先物市場の中心限月6月物は、前日の通常取引終値138円85 銭を上回って始まり、日中ベースでは139円20銭から139円60銭程 度での推移となりそう。18日のロンドン市場で6月物は、東京終値と 変わらずの138円85銭だった。

18日の先物相場は開始直後に138円14銭まで続落し、中心限月 として2月9日以来の安値圏に到達した。しかし、国内株高の勢いが鈍 ると徐々に下げ幅を縮小させ、国債買い入れの大幅増額決定が発表され ると一時は139円00銭まで上昇した。結局は27銭高い138円85銭 で終了。日中売買高は3兆822億円。

日銀が長期国債の買い入れ額を市場の事前予想以上に増額したこ とを受け、先物相場は午後に堅調推移が続いた。さらに、「このところ の国内債市場は米債の動きに追随している」(みずほインベスターズ証 券の落合昂二シニアマーケットエコノミスト)だけに、前日の米債急騰 の動きを反映して朝方には買いが先行するとみられる。

18日の米債相場は急騰した。米FRBが同日に開催した公開市場 委員会(FOMC)で長めの期間の国債を最大3000億ドル購入するこ とを決定。これを受けた米10年債利回りは前日比47ベーシスポイン ト(bp)低下の2.53%程度と、1日の利回り低下幅としては1962年 1月以来で最大を記録した。

10年債利回りは1.2%台へ

現物債市場で新発10年物の299回債利回りは、前日終値1.300% を下回って始まり、米債相場急騰を反映して日中ベースでは 1.2%台 で金利低下余地を探る展開となりそう。

前日には日銀の買い入れ増額発表後に中期から長期ゾーンにかけ て買いが膨らんだが、先物相場が反発して引けたのに対して10年債利 回りは変わらずにとどまった。みずほインベ証の落合氏は、決算期末前 なので入れ替えを含めて投資家は損益が振れるような現物売買を敬遠し ているといい、「材料次第で相場が動いても結局は10年債の1.3%が シーソーの支柱の中心となる」とみている。

日興シティグループ証の佐野氏も引き続き先物中心の相場展開と みており、「現物を追って買う投資家の動きは限定的」と読む。このた め、10年債利回りが1月後半以来となる1.2%台前半まで切り下がれ ば、いったんは戻り売り圧力が強まるとの見方が多い。

日本相互証券によると、18日の現物債市場で新発10年物の299 回債利回りは、開始後しばらく1.295-1.310%での推移が続き、午後 には一時1.285%をつけたものの結局は1.300%で引けた。

一方、10年物国債の298回債利回りは、東京時間の前日午後3時 時点で、大和証券SMBC、日興シティグループ証券、みずほ証券、三 菱UFJ証券各社の平均値であるブルームバーグ公社債基準価格(BB YF)によると1.30%だった。

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