債券は堅調、予想以上の国債買い入れ増額で-一時1.3%割れ(終了)

債券相場は堅調(利回りは低下)。 前日の米国債下落を受けて売りが先行したものの、日銀金融政策決定会 合で国債買い入れ額を従来より4000億円多い、月1兆8000億円に増額 すると決定したことを好感して、買い優勢の展開となった。

JPモルガン・アセットマネジメント債券運用部長の国部真二氏は 「市場では月2000億円程度の増額を予想していたので、ポジティブ・ サプライズ(驚き)となった。日銀は強いメッセージを送ったと思う」 と話した。

東京先物市場で中心限月6月物は、前日比18銭安の138円40銭で 寄り付き、すぐに44銭安の138円14銭まで下げた。その後は、徐々に 水準を切り上げ、一時は42銭高の139円00銭まで上昇。16日以来の 139円回復となった。結局、27銭高の138円85銭で終了した。6月物 の日中売買高は3兆822億円。

日経平均株価は小幅ながら4営業日続伸。8000円台を回復して始 まったが、その後、伸び悩んで、前日比23円4銭高の7972円17銭で 取引を終了した。

新発10年債利回りは一時1.285%

現物債市場で、新発10年物の299回債利回りは、前日比0.5ベー シスポイント高い1.305%で始まった後、1.31%をつけた。その後は、 国債買い入れ増額を受けて、水準を切り下げ、1.5bp低い1.285%まで 低下。9日以来の低水準をつけた。午後3時前からは前日比変わらずの

1.3%で推移している。

また、新発5年債利回りは一時0.75%まで低下した後、1.5bp低い

0.755%で推移している。

東京海上日動火災保険投資部の岳俊太郎債券投資グループリーダー は、「先物が上昇したわりには、現物債の値動きは大きくなく、反応は 限られた。期末に向けて持ち高を動かしたくない投資家が多いのだろう。 新年度入り後の投資家の需給動向を見守りたいとの姿勢で、この時期に 必要以上に持ち高を傾けることはないようだ」と述べた。

市場では、「日銀が国債買い入れを月4000億円増額したのは意外 感が強く、短期国債の需給に荷もたれ感が出てくる可能性があり、それ に対応するため短期ゾーンに重点をかけたほか、10年までの年限につ いても金利が上がらないよう配慮している。市場は素直に反応して利回 り曲線が傾斜化した」(みずほインベスターズ証券シニアマーケットエ コノミストの落合昂二氏)との声も聞かれた。

日銀、国債買い入れ月4000億円増額

日銀は18日午後、同日開いた金融政策決定会合で、長期国債の買 入額をこれまでの月1兆4000億円から1兆8000億円に増額することを 決定したと発表した。日銀は金融調節方針については、政策金利を

0.1%前後に据え置くことを決定した。

JPモルガン・アセットの国部氏は、日銀買い入れ増額について 「今後、徐々に効いてきて、安心感を与えるだろう。英国、スイス、日 本に続き、米国も協調的に国債買い入れを行うと予想している。同じタ イミングで各国中銀が協調姿勢を示すのではないか」と語った。

また第一生命経済研究所主席エコノミストの熊野英生氏は、18日 の米連邦公開市場委員会(FOMC)を控え、「仮に米連邦準備制度理 事会(FRB)が国債買い切りに踏み込んだ実行計画を発表すれば、米 長期金利が低下する可能性がある。米長期金利の低下によって、日米金 利差が縮小し、円高圧力が生じたならばリスクとなる」と解説した。

--共同取材:赤間信行  Editor:Hidenori Yamanaka,Tetsuzo Ushiroyama

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