ベアはゼロ回答、定昇凍結で家計直撃も-業績急悪化の電機春闘(3)

賃金や労働条件などをめぐる今春 の労使交渉で電機大手の経営側が18日、一斉に組合側に回答した。賃 上げ(ベースアップ)には軒並みゼロ回答。定期昇給も東芝や日立製作 所などは実施時期の延期による実質的な凍結を検討しており、世界的な 不況を受けた業績の急激な悪化が組合員の家計を直撃する。

定昇の実施延期を検討しているのは、日立やNEC、東芝、シャー プ、富士通など。日立やNECは定昇の半年間延期について組合側と協 議する。定昇を維持するのはパナソニック、三菱電機など。

ボーナスは業績連動が多いが、回答した企業では三菱電機が5.06 カ月(要求5.83カ月)、日立4.2カ月(同5.0カ月)、シャープ4.1 カ月(同5.0カ月)などで、要求を下回った。

電機連合の賃上げ統一要求は、月額「4500円以上」で、昨年の 2000円の倍以上。しかし、大手は三菱電機を除いて今期(2009年3月 期)にいずれも巨額な赤字を計上する見込みで、大規模な人員整理も進 んでいるため、組合には厳しい交渉となった。

電機連合の中村正武委員長は都内の記者会見で、景気の急速な悪化 で要求立案時と「環境が様変わりした」と説明。「電機連合の56年の 歴史の中でベア要求をして回答が『賃金体系の維持』になったのは初め て』」で「極めて残念」と語った。一方で、「生活防衛と従業員のモラ ール(士気)の維持の観点からすればぎりぎり最低限の水準を確保でき た」とも述べた。

経済同友会の桜井正光代表幹事は17日の定例会見で、今年の春闘 は「賃金問題より雇用問題ということで各社、各産業は努力していると 思う」と述べ、雇用確保の重要性を指摘した。

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