日経平均は8000円回復へ、米住宅指標の改善を好感-輸出や金融買い

東京株式相場は続伸し、日経平均 株価が約1カ月ぶりに8000円の節目を回復しそう。米国で発表された 住宅着工件数が市場予想を大幅に上回ったことを受け、世界経済の悪化 や金融不安が和らぐとの期待感が継続する見込み。電機や自動車など輸 出関連株、銀行や証券など金融株が買われそうだ。

日興コーディアル証券エクイティ部の西広市部長は、「米住宅指標 の改善を追い風に、輸出株や金融株を中心に幅広い業種、銘柄に買い戻 しだけでなく、見直し買いも入る公算が大きい」と見ている。

米シカゴ先物市場(CME)の日経平均先物6月物の17日清算値 は8090円で、大阪証券取引所の同日の通常取引終値(7890円)に比 べて200円高。17日の日経平均株価終値は7949円。この日の日経平 均は、CMEでの先物の水準にさや寄せする形で、取引開始早々に節目 の8000円台に乗せる可能性が高い。8000円回復は2月10日以来。

2月の米住宅着工は22%増

米商務省が17日に発表した2月の住宅着工件数(季節調整済み、 年率換算、以下同じ)は58万3000戸と、前月比で22%急増し、ブル ームバーグ・ニュースがまとめたエコノミストの予想中央値(45万 戸)を大幅に上回った。増加率は1990年以来で最大。前月は47万 7000戸(速報値46万6000戸)に上方修正された。先行指標となる2 月の住宅着工許可件数も3%増と、8カ月ぶりにプラスとなった。

米住宅市場の底入れが近づいているとの期待が高まったことに加え、 連邦公開市場委員会(FOMC)が18日の定例会合終了後に景気回復 を目指す追加策の概要を明らかにするとの観測も広がり、17日の米株 式相場は反発。ダウ工業株30種平均は178.73ドル(2.5%)高の

7395.70ドル、ナスダック総合株価指数は58.09ポイント(4.1%)高 の1462.11で終了した。

米国住宅市場の急激な落ち込みが、今回の世界金融危機の発端とな っただけに、米住宅着工件数の改善は、日本市場でも金融面や実体経済 の悪化に対する不安を和らげ、トヨタ自動車やキヤノンなど輸出株、み ずほフィナンシャルグループや野村ホールディングスといった金融株へ の買い安心感を高めそうだ。

日銀が劣後ローンの供与検討を決定

日本銀行は17日、政策委員会の通常会合を開き、金融危機で財務 内容が悪化した銀行の資本増強を支援するため、劣後ローンの引き受け を検討することを決めた、と発表した。大手銀行など国際業務を展開す る銀行が対象で、貸付総額は1兆円を上限とする。あらためて政策委員 会を開き、基本要領を決定する。

日銀による民間銀行への劣後ローン供与については、一部報道で事 前に伝わっていたが、日銀が検討すると正式に発表したことで「信用不 安を一段と和らげる効果が見込める」(日興コーデ証の西氏)という。

ミニ・ゴールデンクロス

チャート分析上でも好材料が見られる。日経平均で見た場合、17 日には投資家の短期売買コストを示す5日移動平均線が短・中期のコス トを示す25日移動平均線を下から上に突き抜ける「ミニ・ゴールデン クロス」が形成された。この現象は、短期的な上昇局面入りを示唆する シグナルとされている。このほか均衡表チャートでも、相場転換の目安 とされる遅行スパンの日々線上抜け、転換線の基準線上抜けがそれぞれ 近づいている。

アルプス電や三井ハイに売り公算

幅広い買いが見込まれる中、下落が予想されるのは、音響製品の不 振を背景に2009年3月期の業績計画を減額修正したアルプス電気、主 力のICリードフレームの不振で10年1月期の連結最終赤字が49億 円に膨らみ、無配に転じる計画を発表した三井ハイテック。衣料品の販 売不振や有価証券評価損などが響き09年2月期業績予想を下方修正し たユニー、暖房機器の落ち込みで09年3月期業績予想を減額したコロ ナも下げそう。

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