米AIG、解雇予定の職員に総額5700万ドルの「慰留金」予算を確保

米保険大手のアメリカン・インタ ーナショナル・グループ(AIG)は解雇予定の従業員に「慰留金」と して5700万ドル(約56億円)の予算を確保していたことが明らかに なった。同社は政府から1730億ドルの支援を受けながらも、ボーナス を支給していたとして非難を浴びている。

同社は2日付の提出文書で、10億ドルの慰留プログラムの一環とし て、解雇予定の従業員向けの支払いを開示した。オバマ大統領は16日、 同社を破たん寸前にまで追い込んだデリバティブ(金融派生商品)部門 の職員に1億6500万ドルのボーナスを支給していたことを激しく非難。 ニューヨーク州のクオモ司法長官はボーナスが支払われたとされる従業 員に関する情報を請求、召喚状発行を裁判所に指示することを明らかに した。

下院監視・政府改革委員会のカミングス議員(民主、メリーランド 州)は「会社が瀕死の状態にあるのに10億ドルの慰留金を支払うのは ばかげている。解雇を予定している従業員に支払うのはなおさらこっけ いだ」と述べた。

「解雇予定の従業員」に対する費用の開示は、AIGが人員削減を 予定している示唆とも考えられる。当局への提出文書によると、同社は 昨年、11万6000人の従業員を維持した。米政府が昨年9月に救済した AIGは、10-12月(第4四半期)に米企業としては史上最大の四半 期赤字を記録した。

AIGの広報担当者、クリスティーナ・プレット氏は「リストラの 一環として、最終的には人員を削減するが、今の段階では事業継続や一 部の事業縮小にそれらの人材は不可欠だ」と発言。「これらの職にとど まることが不透明な将来を示唆していることは明白で、退職の動機にな る。そのような重大な職を担う人材を引き止めるため、慰留金を支払っ ている」と説明した。

2日付の提出文書は総額5700万ドルの慰留金が何人に支給される かには言及していない。

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