AIG、ボーナス詳細情報開示迫られる可能性-NY司法長官が召喚状

米政府から4回にわたる公的支援 を受けた保険大手のアメリカン・インターナショナル・グループ(AI G)は、オバマ米大統領やニューヨーク(NY)州のクオモ司法長官か らの批判に対応し、1億6500万ドル(約162億円)のボーナス支給の 詳細について開示を余儀なくされられる可能性がある。

オバマ大統領は16日、AIGによるボーナス支給は「言語道断」 だと述べ、ガイトナー米財務長官に支給の阻止と回収を目指すよう求め た。クオモ長官は総額1730億ドルの公的支援を受けたAIGに対して 召喚状を送付する考えを表明した。

政府が昨年、株式80%近くを保有して以来、AIGに対しては経 営情報の開示の拡大を求める圧力が強まっている。AIGは、同社から クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)を購入していた少なくと も20の金融機関が、損失回避のために資金を受け取ったことを明らか にした。CDSはAIGを経営破たん寸前に追い込んだデリバティブ (金融派生商品)で、オバマ大統領が非難したボーナスはCDSの組成 や販売に関与した従業員に支給された。こうしたデリバティブ取引が世 界的な信用危機の引き金となった。

シンガポールの投資会社ロジャーズ・ホールディングスの会長で 著名投資家のジム・ロジャーズ氏は「AIGを経営破たん寸前に追い込 んだ者たちに、なぜ多額の金を支払うべきなのか。わたしには理解でき ない」と述べた。

クオモ長官は16日の電話会議で、AIGは雇用契約のため慰留金 として13日に支給する必要があったと主張していると説明。その上で、 長官は「納税者がAIGを救済していなければ、これらの雇用契約は額 面通りの価値を持たなかっただろう」と指摘した。

長官は16日にAIGに送付した書簡で、従業員の名前と役職、職 務内容、職務遂行状況に関する情報のほか、雇用契約や契約交渉者に関 する情報の提供を求めた。長官はニューヨーク時間16日の午後4時 (日本時間17日午前5時)までに情報提供がなければ、同社に召喚状 を送付すると通告していた。

AIGの広報担当のクリスティーナ・プレット氏は「当社はクオ モ長官と継続的に連絡を取っており、召喚状に適切に対応する」と説明 した。

長官はさらに、企業が「事実上持っていない資金を支払うことに 合意する契約を結んでいたならば、それは略奪同然であり」、AIGの 関係者が「財務内容が悪化していること」を承知で契約していたなら、 NY州法が禁じる詐欺的譲渡に当たる可能性があるとの見解を示した。

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