日本株(終了)3日続伸、金融や不動産が買い集める-日米政策に期待

東京株式相場は3日続伸。きょう から開かれる日米の中央銀行の政策決定会合で、新たな金融対策が示さ れ、景気や信用収縮への不安が一層後退すると見られた。銀行など金融 株、不動産株が連日の上昇。オリックスはストップ高まで買われ、その 他金融は33ある東証1部の業種別指数で値上がり率1位となった。

日経平均株価の終値は前日比244円98銭(3.2%)高の7949円 13銭、TOPIXは同18.95ポイント(2.6%)高の760.64。

損保ジャパン・アセットマネジメントの木谷徹シニア・インベスト メント・マネージャーによると、「各種政策を駆使し、金融と実体経済 のスパイラル的な悪化を阻止するとの意向が日米当局の間で強まってお り、事態が底なしに悪化するとの不安感が薄れてきた」という。

一時7967円

日経平均は、前週10日に付けたバブル経済崩壊後の安値(7054 円、終値)から16日終値(7704円)まで10%近く上昇。きょう朝方 や午後の取引開始直後には、足元の急激な戻りを警戒した売りで伸び悩 む場面もあったが、売り圧力をこなしてじり高となった。一時262円 高の7967円まで上げ、結局この日の高値圏で終了。午後には、英銀2 位スタンダード・チャータード銀行の1-2月業績が好調だったと伝わ ったことも、市場心理を上向かせる一因になった。

「前日の米国株が息切れして反落したことを勘案すると、この日の 日本株は非常に強い」――。こう指摘するのは、SMBCフレンド証券 の中西文行ストラテジストだ。年度末の接近に伴い、追加政策への期待 が日々高まっている状況で、「いったん戻り売りに押さても、すぐに買 い支える動きが出てくる」(同氏)という。

東証1部の売買高は概算で23億2340万株、売買代金は1兆4307 億円。業種別指数は32業種が上昇、下落は繊維製品の1業種。上昇銘 柄は1089、下落銘柄は516。

日銀会合とFOMC

日本銀行は17日から2日間の日程で金融政策決定会合を開催、米 国でも連邦準備制度理事会(FRB)が同日程で、金融政策運営を決め る米連邦公開市場委員会(FOMC)を開く。日米でマクロ経済面の低 迷が続く中、「比較的早い効果が見込める金融政策への期待が高まって いる」(りそな信託銀行の下出衛エクイティチーフストラテジスト)。

東洋証券の大塚竜太情報部長によると、日銀が民間銀行の資本増強 支援を狙い、「劣後ローンなどを引き受ける新たな金融政策を打ち出せ ば、銀行の自己資本比率向上、資金調達環境の改善につながる」という。 また、米国で再浮上している時価会計基準の見直しに向け、「今回のF OMCで前進すれば、短期的には世界的な金融システム不安が大きく後 退する」と、大塚氏は指摘した。

3大金融グループは連日の5%高

政策期待で三菱UFJフィナンシャル・グループ、三井住友フィナ ンシャルグループ、みずほフィナンシャルグループの3大金融グループ の上昇率が、昨日に続きそろって5%を超えた。東京海上ホールディン グスなど保険株、大和証券グループ本社など証券株も上昇。資金繰りの 改善を見込み、オリックスがストップ高比例配分となるなどその他金融 株も急伸した。

大京や東京建物、野村不動産ホールディングスなど不動産株も大幅 高。不動産株については、マンション市場で販売在庫の処分が加速し、 市況改善の兆しが見えてきたことで、「極端な悲観論が後退してきた」 (損保ジャパンアセットの木谷氏)との声も聞かれた。

フルキャスHがストップ高、花王安い

個別では、国内外の議決権助言大手3社が取締役選任に賛成票を投 じる助言を行っている、と17日付の日本経済新聞朝刊で伝えられたサ ッポロホールディングス、台湾レックスチップ社を子会社化したエルピ ーダメモリが急伸。光通信を引き受け先とする第三者割当増資を実施す るフルキャストホールディングスはストップ高比例配分。野村証券金融 経済研究所とKBC証券が投資判断を引き上げたSUMCOも急反発。

半面、2009年3月期の連結営業利益が会社計画を下回る見通し、 と17日付の日経新聞朝刊で報じられた花王が安い。米医薬品CVセラ ピューティクスへの敵対的TOB(株式公開買い付け)を撤回したアス テラス製薬、09年3月期末の配当を見送るニチアスも軟調。東証1部 の値下がり率上位にはエフピコ、JBISホールディングス、パソナグ ループなどが並んだ。

新興3指数は高安まちまち

国内新興市場では、ジャスダック指数が前日比0.29ポイント (0.8%)高の39.04、大証ヘラクレス指数が同10.26ポイント (2.3%)高の454.51と、ともに3日続伸。一方、東証マザーズ指数 は同0.99ポイント(0.3%)安の292.96と3営業日ぶりに小反落。

個別ではワークスアプリケーションズ、大阪証券取引所、日本風力 開発が買われ、グリー、スタートトゥデイ、マネーパートナーズグルー プが売られた。この日、大阪証券取引所ヘラクレス・スタンダード市場 に新規上場したJCLバイオアッセイの初値は630円と、公募価格 600円を5%上回った。終値は588円。

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