「株高・円安」復活か、円は対ユーロ130円も-三菱UFJ信託銀・井上氏

三菱UFJ信託銀行資金為替部の井 上英明グループマネージャーは、年度末に向けた国内投資家のレパトリ エーション(自国への資金回帰)や日本の悪材料で円相場と株価動向の 連動性が薄れていたが、徐々に株高・円安の相関が戻りつつあると指摘 する。3月末から4月はじめにかけて円がユーロに対して1ユーロ=130 円まで下落する可能性もあるとみている。

ユーロ・円相場は前日の海外市場で一時128円73銭と、昨年12月 29日以来の円安値を付け、この日は127円台後半で推移。日経平均株価 は10日に付けたバブル経済崩壊後の安値(7054円、終値)から16日終 値(7704円)までの上昇率が10%近くに達している。

井上氏は、株価とクロス・円(ドル以外の通貨と円の取引)の動向 をみると、「だいぶリスク回避の動きが後退しつつある」と指摘。企業 の資金繰り難に対する警戒感を背景に3月危機がまだ意識されるものの、 無事乗り越えられるという確信が持てるようになれば、もう一段株が上 がって、クロス・円の上昇(円の下落)につながるといったシナリオも あり得ると予想している。

来月にかけては、今週の17、18日に日本銀行と米連邦準備制度理事 会(FRB)の金融政策決定会合が控えているほか、4月2日には20 カ国・地域(G20)首脳会合(金融サミット)が開催されるが、重要日 程をこなして市場に楽観論が戻るかが焦点となりそうだ。

井上氏は、日米の金融政策について、資金ひっ迫をめぐる懸念の緩 和につながる結果となるかに注目。また、金融サミットに向けては、先 日のG20財務相・中央銀行総裁会議で、様々な議論を通じて方向性が確 認され、各国から追加的な財政出動などの具体策が公表されるとの期待 感が生じる可能性があるとみている。

その上で、井上氏は、楽観的なムードが支配的になってくると、ユ ーロ・円相場は3月末前後に130円までのユーロ高・円安進行もあり得 ると見込んでいる。

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