損保JPN株が一時1カ月ぶり高値に、米系株主が保有目的を変更

損害保険ジャパンの株価が一時 5%高の523円と続伸し、約1カ月ぶりの高値を回復。同社筆頭株主 の米投資顧問のサウスイースタン アセットマネージメント(テネシー 州メンフィス市)が保有目的を「重要提案行為」に変更、今後経営統合 に関して経営陣に助言などが行われ、企業価値の向上が図られると見ら れた。

サウスイースタンが16日、関東財務局に提出した変更報告書(大 量保有報告書)によると、損保JPN株の保有比率を従来の6.77%か ら7.57%に引き上げ、保有目的について「状況に応じて重要提案行為 を行う予定」と記述した。経営陣に対し、助言などを行うと説明してい る。

損保JPN広報室の阿部裕二郎氏は、「今後とも株主との対話を 行うとともに、企業価値の増大を目指していく」と話した。リテラ・ク レア証券の井原翼理事・情報部長は、サウスイースタンについて「損保 ジャパンの筆頭株主としてアクションを起こしたのではないか。経営統 合に向け、企業価値向上の期待感が漂い、株価に反映している」と見る。

統合比率見据え株価調整の動きも

一方、アナリストの間では、2010年4月をめどに経営統合する日 本興亜損害保険との統合比率を見据えた株価調整の動きが活発化してい る、との声もある。東海東京調査センターの摩嶋竜生アナリストによる と、「ヘッジファンドが日本興亜株のポジションを減らし、逆に損保J PN株を増やしている」という。この日の日本興亜損株は一時2%安の 542円と4営業日続落し、足元の両社の株価推移は対照的だ。

摩嶋氏は13日付の投資家向けレポートで、「当面の焦点は7月に 決定される統合比率」と指摘。損保JPNの時価総額は日本興亜損とほ ぼ同額ながら、正味収入保険料(2008年3月期)は損保JPNの1兆 3687億円に対し、日本興亜損は6986億円で、「会社の規模は損保J PNが日本興亜の2倍」(同氏)となっている。

さらにバリュエーション面では、損保JPNのPBR(株価純資産 倍率)が0.7倍、修正PBRが0.35倍、日本興亜はそれぞれ0.96倍、

0.88倍で損保JPNが割安な水準に位置。「日本興亜損との経営統合 は、損保ジャパンにとってメリットが大きい」と、摩嶋氏は言う。

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