東京外為:ドルが小動き、株高一服で「ドル売り・ユーロ買い」小休止

朝方の東京外国為替市場ではドル が小動き。金融不安の後退を背景に基軸通貨であるドルを確保する動 きは弱まっているが、株価の上昇には一服感が出始めており、リスク 選好的なドル売り・ユーロ買いも進めにくい状況となっている。

ユーロ・ドル相場は前日の海外市場で一時、1ユーロ=1.3072ド ルと2月10日以来、約1カ月ぶりのユーロ高・ドル安水準を付けたが、 その後はドルが下げ渋り、17日の東京市場では1.29ドル台後半でも み合う形となっている。

三菱UFJ信託銀行資金為替部の井上英明グループマネージャー は、株の戻り局面ではリスク回避の動きが後退していたが、前日には 米株が終盤にかけて伸び悩んでおり、目先は「小休止」といった感が あると指摘する。

ユーロ・円も海外時間に一時、1ユーロ=128円73銭と昨年12 月29日以来の水準までユーロ高・円安が進んだが、その後は127円台 前半から半ばでのもみ合いが継続。一方、ユーロ・ドルとユーロ・円 の動きに挟まれ、ドル・円相場は1ドル=98円台で方向感の乏しい相 場展開が続いている。

米株伸び悩みでドル売り一服

16日の米株式相場は5営業日ぶりに下落。週末の20カ国・地域 (G20)財務相・中央銀行総裁会議が不良資産処理の進展に向け決意 を表明し、過度の悲観論が後退するなか、日中は堅調に推移していた ものの、取引終盤にかけて急速に伸び悩んだ。

先週以降、世界的な株価の上昇を手掛かりにドルを売ってリスク の高い新興国通貨や資源国通貨を買う動きが先行していたが、米国株 の上昇が一服したことで、目先はドル売りが一服する可能性がある。

井上氏は、米ビッグスリーの行方など3月危機が依然として意識さ れるなかで、株高を背景としたリスク選好の動きには懐疑的な姿勢も残 る、と指摘する。

一方、16日に発表された3月のニューヨーク連銀製造業景況指数 や2月の米鉱工業生産指数はいずれも弱い内容で、ファンダメンタル ズ(経済の基礎的諸条件)面では積極的にドルを買う理由はない。

また、米財務省が発表した1月の対米証券投資統計によると、外 国の政府と投資家の中長期金融資産取引額は外国人からみて430億ド ルの売り越しとなっており、需給面でのドル安要因も懸念される。

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