債券相場は下落、米債安や国内株高で先物売り-入札で超長期も軟調

債券相場は下落(利回りは上 昇)。前日の米国債相場の下落や国内株相場が続伸したことを受けて、 先物市場を中心に売りが膨らんだ。20年債入札を控えて投資家が様 子見姿勢を強めるなか、現物市場では超長期債も軟調推移となった。

ドイツ証券の山下周チーフ金利ストラテジストは、「国内株価 の堅調ぶりや入札に伴って売りが優勢だったが、基本的には前日の相 場上昇の反動が出ていた」と話した。

東京先物市場の中心限月6月物は、前日比14銭安い138円77 銭で始まり、開始後に午前の高値138円87銭をつけた。しかし、そ の後は138円70銭を挟む水準での推移となり、取引終盤にかけては 138円52銭まで下げる場面があった。結局は32銭安い138円59銭 で引けた。午前の売買高は1兆3597億円。

世界経済の減速に対して各国が協調する姿勢を示すなか、前日の 米債市場で10年債利回りは前週末比6ベーシスポイント(bp)高の

2.96%程度に上昇した。20年債入札実施に伴い、全般的に取引が控 えられるなか、日経平均株価が約1カ月ぶりに7800円台を回復した ため、前日の上昇の反動もあって売りが膨らんだようだ。

もっとも、「20年債入札の行方やきょうから始まる日米の金融 政策決定会合前で様子見が強まる」(大和証券SMBCの岩下真理チ ーフマーケットエコノミスト)との指摘もあり、入札結果が発表され る前の段階では一段と売り込まれるには至らなかった。

ドイツ証の山下氏は、「期末に向けてしばらく入札が途切れるタ イミングだけに、20年債の入札結果は決して好調とまでは見込めな いものの、相場は一時的に下げてもすぐに戻す」とみている。

10年債利回りは1.31%

現物債市場で新発10年物の299回債利回りは前日比1bp高い

1.305%で取引を開始した。しばらくは1.300-1.305%で小動きが 続いたが、午前の取引終盤にかけて1.5bp高の1.31%をつけた。前 日には需給悪化の懸念が後退したことから幅広い年限で買いが膨らん だものの、20年債の入札を前に小口の売りが先行した。

超長期債が安い。前回入札された20年物の108回債利回りは前 日比2.5bp高い1.92%に上昇。新発30年債利回りは3.5bp高い

2.005%となった。

20年債入札は無難との見方

財務省は午前10時30分、20年利付国債(109回債、3月債) の価格競争入札を通知。表面利率(クーポン)は1.9%、発行額は 9000億円程度といずれも前回債から据え置いた。109回債の発行日 は3月23日、償還日は2029年3月20日。

ドイツ証の山下氏は、新発20年債は絶対水準や相対的な価値に 魅力が乏しいとしながらも、これまでの超長期ゾーンに対する需要の 底堅さから入札結果は無難とみている。

大和証券SMBCの岩下氏も、最終投資家の新発債需要をはじ め、デュレーション(保有債券の年限)長期化や入れ替えなどで相応 のニーズを見込むが、「テール(最低と平均落札価格の差)が拡大す ると入札結果発表後に動く」として、午後の取引では一時的に相場の 振れが拡大すると警戒している。

--共同取材 池田祐美、吉田尚史、曽宮一恵 Editor:Hidenori Yamanaka, Tetsuzo Ushiroyama

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