債券は下落、国内株高や米債安で-入札無難でも超長期が軟調(終了)

債券相場は下落(利回りは上昇)。 前日の米国債相場の下落や国内株相場が続伸したことを受けて、先物市 場を中心に売りが膨らんだ。20年国債の入札は無難に通過したものの、 現物市場では超長期債の軟調な推移が続いた。

JPモルガン証券の徳勝礼子シニア債券ストラテジストは、米債 安が売り材料視されたとしながらも国内市場は方向感が出にくいといい 、「投資家にしても決算前に残高を積み増せないとされるが、一方でこ の時期に買わなければいけないとの需要もある」とも指摘した。

東京先物市場の中心限月6月物は、前日比14銭安い138円77銭 で始まり、開始後にこの日の高値138円87銭をつけた。しかし、日経 平均株価が2月10日以来の7900円台に乗せると、午後には138円50 銭付近で一進一退が続いた。結局は33銭安い138円58銭で終了した。 日中売買高は2兆3519億円。

前日には日銀が長期国債買い入れを増額するとの報道に反応し、 6月物は取引時間中としては2営業日ぶりに139円台をつけたが、こ の日は国内株価の堅調ぶりを反映して売り込まれた。ドイツ証券の山下 周チーフ金利ストラテジストは、足元の債券市場は景気悪化の長期化を 織り込みきれていないとしながらも、「株価の上昇トレンドに大きな変 化がなければ圧迫要因になる」とも指摘した。

10年債利回りは1.3%中心

現物債市場で新発10年物の299回債利回りは前日比1ベーシスポ イント(bp)高い1.305%で取引開始。その後1.300-1.305%のもみ 合いを経て、午後1時前には2bp高の1.315%まで上昇したものの、 取引終盤には前日比変わらずの1.295%に戻す場面もあった。

10年債利回りは1.3%を挟む水準に収れんしつつあり、「きっか け次第で振れが大きくなる」(ドイツ証の山下氏)との指摘もあり、今 後も内外の政策対応や需給動向を見極める展開が続きそう。

JPモルガン証の徳勝氏は、1.3%という水準感について、「景況 感を勘案するとまだ買える感じがするものの、今後の供給懸念からは割 高にもみえる」との見方を示した。

超長期債には売りが優勢。前回入札された20年物の108回債利 回りは前日比3bp高い1.925%に上昇した。新発30年債利回りも同 3bp高い2.000%で推移している。

財務省が実施した20年国債(109回債、3月債)の入札結果によ ると、最低落札価格は99円60銭(利回り1.927%)と事前の市場予 想通りの水準に決まるなど無難な結果と評価された。

国債買い入れ見極めも

日銀の金融政策を見極める雰囲気が広がったことも買い控えを招 いた。17、18日開催の金融政策決定会合で長期国債買い入れが増額さ れるとの報道から、前日には現物市場の需給緩和懸念が和らいだものの、 「例えば1000億円程度の増額であればインパクトは小さい」(ドイツ 証の山下氏)とされ、追加的な買い材料とならないとみられている。

JPモルガン証の徳勝氏は、日銀が国債買い入れを増額した場合 の景気刺激効果は疑問としながらも、現状では何もしないわけにもいか ないともいい、「債券相場の反応は金額次第だろう」との読みだ。

長期国債の買い入れ増額の観測のほかに、日銀が銀行の劣後ロー ンなどを引き受ける資本増強策を検討しているとの報道もあり、「貸出 態度が緩和に向かえばターム(期日)物金利は下がる」(新光証券の三 浦哲也チーフ債券ストラテジスト)との見方も出ていた。

--共同取材 池田祐美 Editor:Hidenori Yamanaka,Tetsuzo Ushiroyama

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