【コラム】ベアー・スターンズに学べ、借金は死刑宣告-ドーフマン

今はいつにも増して、借金の少 ない会社の株を買うべきときだ。

通常の時期でも、私は株主資本に対する借金の割合が50%未満 の方を好む。こういう会社は戦略的な柔軟性が高い。新プロジェク トに投資することもできるし、増配も自社株買い戻しも、同業他社 を買収することも可能だ。

一方、借金の多い会社はこのよう自由がほぼない上に、多くの 時間を銀行や債券保有者との金利や条件の交渉に割かなければなら ない。

さらに、景気後退で借金の返済・利払いに充てるべき収入の流 れが細っている今は、借金が少ないことは普段以上に重要だ。自身 も足元が揺らいでいる貸し手は交渉に応じたくても応じられないケ ースが多い。

金利は今のところ高くはないが、銀行から住宅保有者、自動車 メーカーまで、救済する相手が多過ぎる米政府の借金によって、こ れから上昇するかもしれない。

株式市場が堅調ならば、高負債企業は株式市場で資金を調達し て借金を返せる。しかし今の満身創痍(そうい)の株式市場ではそ の望みはほぼゼロだ。

とうわけで、私が推奨するのは無借金会社だ。まずグーグル。 同社の株価収益率(PER)は20倍。次にアップル。こちらはPE R18倍だ。両社の成功に照らしてこの倍率は高過ぎはしない。ただ、 割安な方が好ましいことは確かなので、子供服小売りのジンボリー、 チタニウム部品製造のチタニウム・メタルズ、靴・アパレルメーカ ーのデッカーズ・アウトドアも推奨リストに加えよう。

さて、低借金企業に投資するという自分に課した規則を私が破 ったことがあるかというと、実はある。2008年初めに、米証券のベ アー・スターンズに投資してしまった。

同社の優秀なアナリストやトレーダーを知っていたことと、経 営陣を信頼していたことから、同社の借金体質は問題ではないと自 分を納得させてしまった。しかし同年3月には、政府肝いりのJP モルガン・チェースによる救済、低価格での買収という展開になり、 借金は大いに問題だということが身に染みて分かった。 (ジョン・ドーフマン)

(ジョン・ドーフマン氏は、ブルームバーグ・ニュースのコラ ムニストです。このコラムの内容は、同氏自身の見解です)

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