債券は軟調か、米債下落で新規買い慎重-10年は1.3%台前半(2)

債券相場は軟調(利回りは上 昇)な推移が見込まれる。前日の米債相場は信用危機が緩和されると の観測から下落しており、国内市場でも新規買いに慎重な雰囲気が強 まりそうだ。新発10年債利回りは1.3%台前半での取引が予想され ている。

みずほインベスターズ証券の井上明彦チーフマーケットアナリ ストは、前日の欧米市場で長期金利が上昇したことに加えて、日米の 金融政策見極め前の20年債入札ではヘッジが必要とも指摘。「相場 急騰リスクもあるだけに値動きが比較的大きい先物でのヘッジは困難 とみられ、20年や10年債相場が重くなる」との見方も示した。

東京先物市場の中心限月6月物は、前日の通常取引終値138円 91銭をやや下回って始まり、日中ベースでは138円50銭から138 円90銭程度で推移しそうだ。16日のロンドン市場で6月物は、東京 終値に比べて17銭安い138円74銭だった。清算値は138円77銭。

16日の先物相場は反発。日銀が今週の日銀金融政策決定会合で 長期国債買い入れ増額を検討するとの前週末の報道を受けて買いが優 勢となり、一時は33銭高の139円00銭をつけた。ただ、日中売買 高は1兆6841億円にとどまるなど投資家から積極的な買いが入った 様子がうかがえなかった。

さらに、世界経済の減速に対して各国が協調する姿勢を示すな か、その後の米債市場では信用危機の緩和観測から10年債利回りが 前週末比6ベーシスポイント(bp)高の2.96%程度となった。この ため、「きのうの相場上昇の反動もあって弱含み」(日興シティグル ープ証券の佐野一彦 チーフストラテジスト)とみられる。

10年債利回りは1.3%台前半か

現物債市場で新発10年物の299回債利回りは、前日終値

1.295%をやや上回って始まり、日中ベースでは1.3%台前半を中心 に推移しそうだ。

前日には需給悪化の懸念が後退したことから、現物債には幅広 い年限で買いが膨らんだ。ただ、「10年債利回りは過去3カ月近く

1.3%中心の推移。このレベルから一段と低下すると決算対策の売り が出るので、期末にかけて1.2%台を買い進むには新たな材料がほし い」(BNPパリバ証券の山脇貴史シニア債券ストラテジスト)との 指摘もある。

日本相互証券によると、16日の現物債市場で新発10年物の 299回債利回りは、前週末比2bp低い1.295%と2営業日ぶりに

1.3%の節目を下回って始まったが、日中は1.295-1.300%での小 動きに終始した。

一方、10年物国債の298回債利回りは、東京時間の前日午後3 時時点で、大和証券SMBC、日興シティグループ証券、みずほ証券、 三菱UFJ証券各社の平均値であるブルームバーグ公社債基準価格 (BBYF)によると1.285%だった。

20年債入札で潜在需要は強い

財務省はこの日、20年利付国債の入札を実施する。前日の入札 前取引で3月発行の新発20年債の複利利回りは1.91%程度で推移 しており、クーポンは前回債と同じ1.9%が予想される。発行額は前 回債と同額の9000億円程度。

BNPパリバ証券の山脇氏は、期末で証券会社が在庫を抱える のを敬遠するおそれあるが、一方で生命保険からの買いが膨らむこと も考えられるなど、実勢水準での需要を見定めるのは難しいとしなが らも、「月初には30年債入札が低調でも相場は崩れなかった」だけ に、入札の影響は限定的とみている。

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