米国債:下落、信用危機終息の思惑で需要減退-10年債は2.96%(2)

米国債相場は下落。30年債利回り はほぼ4カ月ぶりの高水準を付けた。信用危機が終息に向かっていると の思惑から安全資産としての需要が減退した。

英銀バークレイズが2009年の滑り出しは好調と発表したことが国債 売りを誘った。20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議は不良 資産処理の進展に向け決意を表明。バーナンキ米連邦準備制度理事会 (FRB)議長はリセッション(景気後退)が年内に終わる可能性があ ると発言した。同議長のインタビューは15日夜にCBSの番組「60ミ ニッツ」で放映された。

ICAP(ニュージャージー州ジャージーシティー)のストラテジ スト、ポール・ホーマン氏は「国債市場は利回り上抜けの理由を求めて いる。バーナンキ議長のインタビューは明るい内容で、市場の信頼感が 大きく回復した」と述べた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時間 午後4時21分現在、10年債利回りは前週末比6ベーシスポイント(bp、 1bp=0.01ポイント)上昇の2.96%。10年債(表面利率2.75%、2019 年2月償還)価格は17/32下げて98 1/4。30年債利回りは9bp上昇 の3.76%。一時は3.82%と、昨年11月20日以来の水準に上昇する場 面もあった。

株高

ロンドン株式市場でバークレイズは23%急伸。シティグループやバ ンク・オブ・アメリカ(BOA)のように年初からの業績が黒字に転換 したことを発表した。

MSCI世界指数は1.1%上昇。前週は8.5%高だった。S&P500 種株価指数は一時2.4%高になった後、0.4%安で終えた。

国債買い取り

FRBは17日から2日間の日程で米連邦公開市場委員会(FOM C)を開催する。期間の長い国債を買い取るかどうかについて詳細を発 表する可能性がある。1月28日の会合では「効果的と判断すれば、期間 の長い米国債を購入する用意がある」との認識をあらためて示した。

みずほ証券USA米国債トレーディング責任者、セオドア・エーク 氏は「FOMC声明が今週の最重要点になるだろう」と指摘した。

ニューヨーク連銀のダドリー総裁は6日の講演で、政府による国債 買い取りについて、信用ひっ迫の緩和に向けた「最も効果的な措置では ない」と述べた。

海外勢の米国債保有

米財務省が16日に発表した1月の対米証券投資統計によると、米国 債保有額では中国が122億ドル増の7396億ドルと首位を維持した。続く 日本は88億ドル増の6348億ドル。

一方、多数のヘッジファンドが法人登録しているカリブ海諸国は 209億ドル減の1766億ドルだった。

オバマ米大統領は14日、投資家は米国債への投資の健全性に「絶対 的な自信」を持つことができると断言した。中国の温家宝首相は先週、 中国が保有する米国債に「懸念」を抱いていると発言し、米国債投資が 安全であるとの確約を求めた。

モルガン・スタンレーの米国債・機関債チーフストラテジスト、ジ ョージ・ゴンキャルベス氏はブルームバーグテレビジョンとのインタビ ューに応じ、「中国は今回の信用収縮期に一貫して米国債を買い増して きた。積み上がった大量の米国債は、最近の発言が単なる誇張した言い 回しに過ぎないことを示唆している」との見方を示した。

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