東京外為:円弱含み、国内金利先安観重し-日米の政策動向を見極め

東京外国為替市場では円が弱含みに 推移した。今週は日本銀行の金融政策決定会合を控え、長期国債の買い 入れ増額観測を背景に国内金利の先安観が先行しており、円に売り圧力 がかかった。

資産管理サービス信託銀行資金為替部の野村祥宏調査役は、週内に 日米の金融政策会合を控えているが、日銀の国債買い入れ増額の可能性 が高い半面で、米金融当局は「差し迫った感じではない」と指摘。目先 は円弱含みの状況に変化はないとみている。

ドル・円相場は午前の取引では一時1ドル=98円50銭と、前週末 のニューヨーク時間午後遅くに付けた97円95銭からドル高・円安が進 行。ただ、円の下値も限定的で、午後の取引では98円台前半で値動きの 乏しい展開となった。

円は対ユーロで一時1ユーロ=127円13銭まで下落する場面も見ら れたが、午後の取引にかけては126円台後半でやや円が下げ渋った。

日銀、国債買い入れ増額見通し

日銀は17、18日に金融政策決定会合を開く。ブルームバーグ・ニュ ースが有力日銀ウォッチャー13人を対象に行った調査によると、政策金 利については、12人が現状維持を予想。次の一手が限られるなかで、長 期国債の購入増額を見込む声が増えている。

日銀は昨年12月、長期国債買い取り額をそれまでの月1.2兆円から

1.4兆円に増額。14日付の日本経済新聞によると、今週の会合では買い 取り額をさらに1000億-2000億円程度増やす方向で議論される可能性 があるという。

米国でも日銀と同じ日程で連邦公開市場委員会(FOMC)が開か れる。政策金利のフェデラルファンド(FF)金利誘導目標は0-0.25% に設定されており、金利の変更余地が限られている。

1月の前回FOMCでは政策金利は据え置かれ、声明では「効果的 と判断すれば、期間の長い米国債を購入する用意がある」との姿勢を示 すにとどまった。

新光証券の林秀毅チーフエコノミストは、今回のFOMCでは長期 国債の購入について、市場の期待を損なわないような声明内容が期待さ れるものの、開始時期が不透明な状況から、「円金利の方が先に低下し やすい可能性がある」として、今週はドル高・円安に圧力がかかる展開 を見込んでいる。

G20では強力な協調姿勢見えず

一方、英ロンドン郊外のホーシャムで13日から2日間の日程で開 催されていた20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議は世界 的なリセッション(景気後退)から脱却するために、継続した努力を行 うとの共同声明を採択して14日に閉幕した。

与謝野馨財務・金融・経済財政担当相は13日に、現地で米国のガイ トナー財務長官と会談。日本の景気対策が国内総生産(GDP)比で2% を超えるものになると表明し、追加経済政策について、4月初旬のG20 首脳会合(金融サミット)前に発表の準備が整う可能性があると述べた。

半面、米国側が呼びかけていたGDP比で最低2%の財政刺激策に 対して、欧州諸国は協調姿勢を見せていない。シュタインブリュック独 財務相は市場が依然として不安定な中で、「次々と経済に資金を投入し ても合理的ではない」と指摘。ドイツとフランスが世界経済が回復した 際の「出口戦略について協議することが重要だ」との点で合意したと語 った。

新光証の林氏は、景気対策について、ユーロ圏は日米と比較して「手 詰まり感」があり、ユーロを買い進めにくい面があると指摘している。

この日のユーロ・ドル相場は一時1ユーロ=1.2834ドルと、2営業 日ぶりの水準までユーロが下落した。午後には1.2940ドルまで戻す場面 もあった。

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