日本株(終了)金融や不動産中心に続伸、政策期待広がり信用不安後退

東京株式相場は続伸。日本銀行に よる追加金融対策に関する報道などを受け、各国金融政策の推進によっ て信用リスク不安が後退するとの期待感が広がった。東証銀行株指数が 33ある業種別指数でTOPIXの上昇寄与度1位となり、資金繰り改 善への期待でその他金融株、不動産株も大幅高。

日経平均株価の終値は前週末比134円87銭(1.8%)高の7704 円15銭、TOPIXは同17.39ポイント(2.4%)高の741.69。

みずほ投信投資顧問の柏原延行執行役員は、「日銀による民間銀行 の資本増強が実現すれば、銀行は融資姿勢を緩める可能性があり、資金 調達に対する懸念が強いその他金融や不動産をはじめ、企業の資金繰り への好影響が期待される」と話した。

14日付の日本経済新聞朝刊は、日銀が金融市場への資金供給量を 拡大するため、長期国債の買い取りを増額する方向で検討に入ったと報 道。また16日付同紙によると、日銀が銀行の資本増強を後押しするた め、劣後ローンなどを引き受ける新たな金融危機対策を検討しているこ とが分かったという。

銀行株では、三井住友フィナンシャルグループ、三菱UFJフィナ ンシャル・グループ、みずほフィナンシャルグループの3大金融グルー プの上昇率がそろって5%以上と大幅高。アコムやオリックスなどその 他金融株は午後に入って値を切り上げた。不動産株では大京、東急不動 産、野村不動産ホールディングスなどの上げが目立ち、サンフロンティ ア不動産やアトリウムといった新興不動産株も急伸。

午後伸び悩むも8000円視野に

週明けのこの日は、朝方から買いが先行。日経平均は午前9時半す ぎに米シカゴ先物市場(CME)の日経平均先物6月物の13日清算値 7700円を上回り、その後も午前は上げ幅を広げる堅調な展開となった。 日銀をめぐる報道に加え、週末開催の20カ国・地域(G20)財務相・ 中央銀行総裁会議で、世界的なリセッションからの脱却に向けて継続し た努力を行うとの共同声明が採択されたことなどが安心感を誘った。

一方、午後はやや伸び悩み。日経平均は前週10日に付けたバブル 経済崩壊後の安値(7054円、終値)からきょうの高値まで10%近く上 昇し、戻りピッチの速さを警戒した売りが相場全般の上値を抑制した格 好だ。東証1部の出来高は概算で20億3916万株、売買代金は1兆 2421億円、上昇銘柄数は1455、下落銘柄は196。

かざか証券の田部井美彦市場調査部長は、前週末に日経平均がこと し最大の上昇率を記録したこともあり、利益確定売りが出やすかったと の認識を示唆。ただ、商船三井など海運株、三菱商事など商社株といっ た信用取引の買い残が多い業種が買われ、相場に厚みが出てきたとし、 「日経平均は8000円の節目も視野に入ってきた」という。

輸出関連も堅調、財政出動や米消費者心理

与謝野馨財務・金融・経済財政担当相は13日、英国のホーシャム でガイトナー米財務長官との会談で、経済成長の促進が最優先課題であ ることで同長官と一致。日本の景気対策が国内総生産(GDP)比で 2%を超えるものになると表明した、このほか、13日の米国で発表さ れた3月のミシガン大学消費者態度指数は56.6と、前月の56.3から わずかに上昇。市場予想中央値(55)も上回った。

各国財政政策の積み増し観測、米個人消費の下げ止まりによる販売 数量の回復期待を背景に、東京市場では電機や精密機器、輸送用機器、 ゴム製品といった輸出関連株も上昇。日経平均の値上がり寄与度上位に はキヤノンや信越化学工業、デンソーなどが顔を出した。

HISがストップ高配分、日揮は急落

個別では、今期(2009年10月期)の連結利益予想を増額したエ イチ・アイ・エスがストップ高比例配分。三菱電機と車載機器分野で事 業統合をにらんだ提携協議に入ったことが分かった、と14日付の読売 新聞夕刊で報じられたパイオニアも急騰。三菱電も大幅高。ドイツ証券 が投資判断を新規に「買い」で設定したマツダ、ゴールドマン・サック ス証券が投資判断を上げたロームも買われた。

半面、クウェートのナセル首相が製油所の建設プロジェクトを停止 する方針を示したと伝わり、日揮が急落。JPモルガン証券による投資 判断の引き下げを受けた日本興亜損害保険も大幅安。石油輸出国機構 (OPEC)総会で生産枠の削減が見送られ、ニューヨーク原油先物相 場が16日の時間外取引で下げたことを受け、国際石油開発帝石や新日 本石油など資源関連株の一角も安い。

新興3指数は続伸

国内新興市場では、主要3株価指数がそろって続伸した。ジャスダ ック指数が前週末比0.53ポイント(1.4%)高の38.75、東証マザー ズ指数は同8.52ポイント(3%)高の293.95、大証ヘラクレス指数 は同8.19ポイント(1.9%)高の444.25。

個別では、14日付の日経新聞朝刊が、09年2月期の連結経常利益 が6億円程度(前の期は単独で3億2000万円)になったもようと伝え たダイヤモンドダイニングがストップ高比例配分。半面、自家培養軟骨 の今期中の製造販売承認取得は困難だと発表したジャパン・ティッシ ュ・エンジニアリングがストップ安。この日にジャスダック市場へ新規 上場した小田原機器の初値は1680円と、公開価格1800円を6.7%下 回った。終値は1660円。

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