日揮株が急反落、クウェートでの製油所建設計画が停止との報道(3)

国際エンジニアリング企業の日揮 の終値が前週末比8.2%安の1112円と急反落。クウェートのナセル首 相が製油所の建設プロジェクトを停止する方針を示したと報じられたこ とで、今後の収益への悪影響を懸念した売りが膨らんだ。一時は11% 安の1081円まで下げた。

クウェート紙アルワタンは15日、ナセル首相が140億ドル(約1 兆3800億円)規模の製油所建設プロジェクトを停止する意向を明らか にしたと伝えた。同プロジェクトは昨年5月、日揮などが受注の内示を 受けていた。

日揮では、「顧客側からは直接通知が来ていないため、これから報 道の事実確認を行う」(広報IR部の水野秀行氏)としている。

野村証は受注計上2000億円と推定

野村証券金融経済研究所の岡嵜茂樹アナリストは16日付の投資家 向けメモで、同プロジェクトは日揮が「コスト+フィー(コストレイン バース)」契約で約2000億円を09年3月期の上半期に受注計上した と推定する。

同金融研では同プロジェクトの寄与分を、10年3月期で売上高 500億円、営業利益35億円(同期の全社営業利益予想の8%程度)、 11年3月期で売上高540億円、営業利益38億円(同9%程度)を織 り込んでいたとし、「報道通りとなれば、これらの寄与がなくなること が見込まれる」としている。

株価乱高下の可能性も

みずほインベスターズ証券の相馬宏幸アナリストは、「景気の停滞 で米石油メジャーなどプラントの主要ユーザーがプロジェクトの規模縮 小や先送りの意向を示している」と指摘。同業の千代田化工建設が決算 で受注計画を引き下げて以降は、「同業他社に対しても受注悪化に対す る疑心暗鬼が広がっていた」(同氏)という。

一般的にプラント企業は、受注による収益貢献が3-4年程度にわ たって続くと相馬氏は話した上で、「中東地区はプラントの規模が大き いだけに、もし事実なら来期以降の収益にはそれなりのインパクトがあ ろう」と予測。事実関係や具体的な影響額などが今後明らかになるまで は、「株価は乱高下しやすい」(同氏)と見ていた。

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