債券は小幅安か、米株高やあすの入札重し-国債買入増額の憶測(2)

債券相場は小幅安(利回りは上 昇)が予想される。前週末の米国市場では株式相場が4日続伸し、債券 相場は小幅安となったことに加え、あす実施の20年債入札に向けた売 りなどが相場の重しとなりそうだ。

みずほインベスターズ証券チーフマーケットアナリストの井上明彦 氏は、「海外市場の動向からみて引き続き上値の重い展開が予想される 。あすの20年債入札を控えた調整売りも予想される」という。

東京先物市場の中心限月6月物は、前週末の通常取引の終値138 円67銭を若干下回って始まった後、日中は138円45銭から138円85 銭程度のレンジが予想されている。13日のロンドン市場で6月物は、 東京終値に比べて7銭安の138円60銭で引けた。

英国で開かれた20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議 は14日、世界的なリセッションから脱却するために、継続した努力を 行うとの共同声明を採択した。

日興シティグループ証券チーフストラテジストの佐野一彦氏は、 「先週末の米国市場は小幅な株高・債券安。また、各国の足並みがそろ ったとは言いにくいが、G20では、財政出動の継続をあらためて確認 した」と説明した。

一方、17、18日の日銀金融政策決定会合での追加策への観測が出 ており、相場の支えとなりそう。日興シティグループ証の佐野氏は、 「日銀の長国買入れ増額は十分織り込んでいなかった」と指摘。みずほ インベ証の井上氏は「金融政策に注目が集まる中、相場は大きく下げな い」という。14日付の日本経済新聞は、日銀が金融市場への資金供給 量を拡大するため、長期国債の買い取りを増額する方向で検討に入った と伝えた。

13日の先物相場は反落した。前日の米国株式相場の大幅続伸を受 けて、日経平均株価が300円を超す大幅高となり、売り優勢の展開が 続いた。中心限月6月物は前日比25銭安の138円67銭で終了した。 6月物の日中売買高は2兆2184億円。

新発10年債利回りは1.3%台前半か

現物債市場で新発10年物の299回債利回りは、前週末終値

1.315%を若干上回る水準で始まり、日中ベースでは1.3%台前半での 取引が見込まれる。

三菱UFJ証券チーフ債券ストラテジストの石井純氏は、長期金利 の推移について、「日銀の長期国債買い入れ増額の報道を手掛かりとし た買いが入ってくるが、あすの20年債入札に備えたヘッジ売りも出て くる」ことから、もみ合いと予想している。

日本相互証券によると、13日の現物債市場で新発10年物の299 回債利回りは、前日比0.5ベーシスポイント(bp)高い1.315%で取引 を開始した後、いったんは1.31%を付けた。その後は徐々に水準を切 り上げ、午後2時過ぎには1bp高い1.32%と、2月10日以来の高い 水準を付けた。結局1.315%で引けた。

一方、10年物国債の298回債利回りは、東京時間の前日午後3時 時点で、大和証券SMBC、日興シティグループ証券、みずほ証券、三 菱UFJ証券各社の平均値であるブルームバーグ公社債基準価格(BB YF)によると1.305%だった。

あす20年債入札、クーポンは1.9%か

財務省はあす17日、20年利付国債の価格競争入札を実施する。 表面利率(クーポン)は前回債と同じ1.9%が予想されている。発行額 は前回債と同じ9000億円程度。

RBS証券シニアストラテジストの市川達夫氏は、「1.9%クーポ ンが見込まれ、無難に消化されるだろう」と予想している。

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