調達コストのプレミアム縮小、株価反転で期末に安心感も-傾斜は残る

3月決算期末をまたぐ資金調達コ ストのプレミアム(上乗せ金利)が縮小している。日本銀行が潤沢な 資金供給を続けるなか、日米の株式相場が反転上昇していることで安 心感も広がった。もっとも、期末明けの相場には不透明感も残ってお り、利回り曲線の傾斜は平たん化しづらいとの見方が出ている。

日銀が13日実施した、期末をまたぐ1日物の全店共通担保オペ 8000億円(3月31日-4月1日)は、5日実施の同じオペに比べて、 最低落札金利が2ベーシスポイント(bp)低い0.23%、平均落札金利 も0.4bp低下の0.256%になった。

この日の日経平均株価は300円超上昇して7500円の節目を回復し、 市場関係者が注目する25日移動平均線(過去25日の終値の平均値)を 上回ってきた。米大手金融機関から1月以降の業績の黒字化が相次い で表明され、金融不安が和らいでいる。

国内大手銀行の資金担当者は、懸念材料だった株価が反転し、期 末までなんとか価格が持ちこたえそうなので、このままいけば期末越 えの資金繰りも無事に終わりそうだという。

3月31日に焦点をしぼった日銀オペの金利低下は、期末の資金需 要の落ち着きを表しており、金融機関の資金手当てが順調に進んでい るようだ。日銀の資金供給量を示す日銀当座預金残高も高水準を維持 し、来週から更に拡大されるとみられている。

低下継続には懐疑的

政府・日銀が年明けから本格化させた企業金融支援策が予想以上 の効果を発揮している。コマーシャルペーパー(CP)の発行金利は 日銀の買い取り下限利回り0.4%(残存期間1カ月超から3カ月以内) を軒並み下回り、大手企業に対する銀行の貸出負担も軽くなっている。

ただ、株安の懸念は根強い。期末を越えると年金基金による投資 比率維持(リバランス)の株買いが期待できないうえ、国内企業の業 績発表も控えている。一方、資金繰り面では、6月にかけて賞与や配 当、納税に絡む資金需要が高まりやすい。

短期市場関係者の間では、期末明けの株安を懸念する声が聞かれ る。政府の株価対策は期待されるものの、景気は厳しい状況が続くた め、長めのターム物金利が低下を続けていくか懐疑的な見方が多い。

ユーロ円TIBOR(東京銀行間貸出金利)で1カ月物と3カ月物 の金利格差の推移を見ると、8.2bpから9.4bpまで緩やかに拡大している。 ユーロ円3カ月金利先物相場では、期近限月に比べて価格が高い期先限 月が徐々に下がってくる可能性もある。

TB買い意欲高まらず

国庫短期証券(TB)3カ月物利回りは下げ渋った。レポ(現金担 保付債券貸借)や日銀オペの金利は低下しているが、年度末を控えて投 資家が買いに慎重で、仲介業者の在庫が膨らんでいるためだ。来週は2 カ月物と3カ月物の入札も相次ぐ。

国内大手銀の資金担当者は、利息0.1%の準備預金や0.1%台のレポ で運用できるため、あえて0.25%程度のTB3カ月物利回りを確保する ほどのインセンティブは働かないと話す。

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