債券下落、日米株急騰を警戒-一時1.32%と1カ月ぶり水準(終了)

債券相場は下落(利回りは上 昇)。前日の米国株式相場の大幅続伸を受けて、日経平均株価が300 円を超す大幅高となり、売り優勢の展開が続いた。現物債市場では新 発10年債利回りが一時、1.32%と1カ月ぶりの水準まで上昇した。

東京海上日動火災保険投資部の岳俊太郎債券投資グループリーダ ーは、「先物は下落しているが、現物はあまり動いていない。先物は、 株高に加え、前日の午後に急上昇した反動が出ている」と述べた。

東京先物市場の中心限月6月物は、前日比3銭安い138円89銭 で取引を開始した。直後に138円94銭に上昇したが、株高が加速す ると売りが増えて水準を切り下げ、一時は47銭安い138円45銭まで 下げた。その後やや下げ幅を縮めて、結局は25銭安い138円67銭で 終了した。6月物の日中売買高は2兆2184億円。

株価急騰が債券の売り材料となった。三井住友アセットマネジメ ント保険資産運用第1グループヘッドの堀川真一氏は、「株価が急反 発した影響が大きい」と指摘。12日の米株相場は大幅続伸し、ダウ平 均株価は2月26日以来の高値で終えた。日経平均は前日比371円3 銭高い7569円28銭で終了した。

また、前日の先物相場が大幅高となったのは、株安が一因となっ ていただけに、きょうは高値警戒感からの売りも出たようだ。大和証 券SMBCの岩下真理チーフマーケットエコノミストは、「株高に加 え、13日から英国で開催される20カ国・地域(G20)財務省・中央 銀行総裁会議も控え、持ち高調整の売りが出やすい」と指摘していた。

新発10年債利回りは一時1.32%

現物債市場で新発10年物の299回債利回りは、前日比0.5ベー シスポイント(bp)高い1.315%で取引を開始した。いったんは横ばい の1.31%を付けたが、すぐに1.315%に戻した。午後2時過ぎには1 bp高い1.32%と、2月10日以来の高い水準を付けた。その後は

1.31-1.315%で取引されている。

現物債は先物に比べて底堅く推移した。T&Dアセットマネジメ ントの竹田竜彦ファンドマネジャーは、「決算期末の着地が見えてき た金融機関が出てきているので、ポジション(持ち高)を傾けにくく なっている」と説明した。また、市場では「一時的に1.32%を付けた が、その水準では売りは出なかった」(大和住銀投信投資顧問の伊藤 一弥国内債券運用第2グループリーダー)との声も聞かれた。

日銀総裁、金融政策限界で財政に期待と発言

日本銀行の白川方明総裁は13日午前、衆院財務金融委員会で、 景気が大幅に悪化する中で、低下余地が限られていることから金融政 策には限界があるとして、「適切な財政政策の発動が必要」との考え を示した。また、社債の買入条件を現時点で見直す考えはないとしな がらも、「必要であれば、措置を講じていきたい」と語った。

来週17、18日に、今年度最後の日銀金融政策決定会合が開催さ れるだけに、総裁発言に関心が向かったが、相場への影響は限られた。 東京海上日動火災の岳氏は、「日銀総裁の発言が伝えられたが、来週 の決定会合で何か特段の大きな政策変更が行われるとは予想していな い。クレジット(信用)物のオペの枠を多少広げるかもしれないが、 金利水準や国債買い切りに関する変更はないだろう」と話した。

--共同取材:宋泰允、池田祐美 Editor:Tetsuzo Ushiroyama, Norihiko Kosaka

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