G20:スイス中銀の介入に批判の可能性-為替変動リスクが浮上

スイス国立銀行(SNB)が12日 に自国通貨の上昇抑制に向けた外貨買い介入に踏み切ったことを受けて、 この日から英国で開かれる20カ国財務相・中央銀行総裁会議(G20)で、 一部の参加国から批判の声が出る可能性が浮上してきた。批判のトーン が強ければ、来週の外国為替市場でスイス・フランの買い戻しにつなが り、相場全般に影響が及びそうだ。

JPモルガン・チェース銀行為替資金本部の佐々木融チーフFXス トラテジストは、今回のG20では当初、外為市場への影響は限定的とみ られていたが、2月にローマで開かれた7カ国財務相・中央銀行総裁会 議(G7)で保護主義の回避が声明に盛り込まれている経緯から、「G 7参加国がSNBの介入に批判的な発言をする可能性が高い」と説明。 批判のトーンが強ければ、週明けの取引でスイス・フランの買い戻しが 促される可能性があると予想している。

12日の海外市場では、SNBの介入を受けてスイス・フランが急落。 対ドルでは一時1ドル=1.1967スイス・フランと、昨年12月11日以来 の水準まで下落した。

また、来週は18日に米連邦準備制度理事会(FRB)が連邦公開市 場委員会(FOMC)を開く。政策金利のフェデラルファンド(FF) 金利誘導目標は現在0-0.25%に設定されており、引き下げ余地が限ら れるなか、長期国債の購入をめぐる姿勢が市場の焦点となっている。

バーナンキ議長は先月24日、上院銀行委員会での証言で、「米国債 の購入が民間市場の金利を低下させ、機能を回復するための最善策だと 判断する場合に備え、米国債購入の選択肢は維持しておきたい」との見 解を示している。

佐々木氏は、ドル安基調が強まっているなかで、国債の購入に踏み 込んだ姿勢が示された場合は、「長期金利が低下し、一段のドル売り圧 力につながりやすい」と指摘。米金利の先安観がくすぶるなか、G20の 結果次第で対スイス・フランでのドル売り圧力が加わった場合は、相場 全般にドル売りが波及しやすく、対ユーロでは1ユーロ=1.32ドル程度 までドル安が進む展開もあり得るとみている。

ユーロ・ドル相場は前日の海外市場で一時1.2945ドルと、2月23 日以来の水準までユーロ高・ドル安が進んでいる。

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