12日上場の大研医器株が高値、医療機器の需要増期待-海外展開も加速

12日付で東京証券取引所第2部に 新規上場した大研医器の株価が高値。前日比4.9%高の1312円まで買わ れた。医療関係者の院内感染などを予防する同社製品に対する需要は底 堅く、新製品に対する引き合いも強い。来期(2010年3月期)以降も製 品の普及が進み、安定的な収益成長をもたらすとみられている。

大研医器の主力製品は、手術中の血液や体液を吸引する「フィット フィックス」(1990年発売)と、麻酔剤などを持続的に注入する医療用 ポンプ「シリンジェクター」。両製品で売上高の7割超を占める。

フィットフィックスは、天ぷら油を固める凝固剤をヒントに開発さ れたもので、同社のロングセラー商品。従来は看護師が手術の度にガラ ス容器を洗っていたが、同製品により、血液や体液を固形化し焼却処分 することができるようになった。「血液暴露による医療関係者の感染リ スクを予防できる」(同社総務部の今井拓磨氏)という。

主幹事を務める野村証券の甲谷宗也アナリストは、フィットフィッ クスが「更新需要を中心に数量増を維持している」と報告。シリンジェ クターについても、患者自身が注入量を操作できる携帯型が「全国の麻 酔科医に採用され始め、好調」として、来期業績を9%増収の7%営業 増益と試算した。

海外も自力販売へ

大研医器社長の山田圭一氏は12日夕の上場記念会見で、「ディスポ ーザル医療機器分野におけるライバルは米バクスターやアボット」と指 摘、現状では年間売上高が1億8000万円に過ぎない海外事業を大きくし ていきたいと述べた。現在は40社程度の提携代理店を使って北欧などで 同社製品を展開しているが、認可基準の高い米国や欧州先進国へも徐々 にアプローチ。「20兆円とも言われる海外市場で当社の製品を自ら売っ てみたい。まずは先進国から攻めたい」(山田社長)と言う。

山田社長は1958年生まれの51歳。同社創業者の山田満氏の長男。 ニューヨーク大学大学院で理論物理学(量子光学)の博士課程を修了し、 1982年、24歳で同社に入社した。大阪府から発明実施功労者として表彰 されたこともある満氏を間近に見て、圭一氏は「発明とは、難しくて複 雑なことをシンプルにすること」との哲学を持ったという。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE