日本株は反発へ、過度の景気と信用リスク警戒が後退-輸出と金融戻す

週末の東京株式相場は反発する見 込み。米国の2月の小売売上高が予想ほど悪化しなかった上、米銀大手 バンク・オブ・アメリカ(BOA)の業績好転から、景気や信用に対す る過度な警戒が後退しそう。国内政策期待も後押しする格好で、輸出関 連株や金融株、資源株を中心に幅広い業種で買いが膨らみそうだ。

しんきんアセットマネジメントの鈴木和仁ストラテジストは、「金 融システム不安がいまの株安の要因だったが、米銀行の業績堅調が相次 いでいることで、かなり和らいできた」と指摘。円高の反転もサポート 材料となり、きょうの日経平均株価は7400-7500円まで上昇する可能 性がある、と予想する。

シカゴ先物市場(CME)の日経平均先物6月物の12日清算値は 7500円で、大阪証券取引所の通常取引終値(7090円)比で410円高。

米小売売上高、国内対策期待も

米商務省が12日に発表した2月の小売売上高(速報)は季節調整 済みで前月比0.1%減少した。ブルームバーグ・ニュースがまとめたコ ノミスト予想の中央値では2月は0.5%減。変動の大きい自動車を除い たベースでは、エコノミスト調査の0.1%減に対し0.7%増となった。

また、BOAのケネス・ルイス最高経営責任者(CEO)は12日、 2009年1-2月の業績は黒字だったと述べるとともに、通年でも利益 が出るとの見通しを示した。その上で、公的資金による追加支援なしで 信用危機を乗り越えるとの自信を表明。ことし1-2月の業績が黒字に なった、と発表した大手米銀のCEOは3人目だ。金融不安の後退から、 外国為替相場では世界的な景気後退からの逃避先としての円需要が後退 して、足元の円高が一服傾向にある。

一方、13日付の日本経済新聞朝刊は、政府・与党が「銀行等保有 株式取得機構」の機能を拡充し、上場投資信託(ETF)の買い取りを 可能にする方向で検討に入ったと報じた。注目されていた政策の方向性 が固まりつつあるとの期待も株価の押し上げ要因となりそう。きょうは、 輸送用機器や電気機器など輸出関連株や銀行、証券、その他金融など金 融株、市況高を背景に資源株などで値上がり業種が増える見通し。

SQ算出

きょうは、取引開始時に3月限の株価指数先物・オプションの特別 清算値(SQ)が算出される。需給の節目となりやすいことで注目され るが、「裁定買い残が2500億円強と過去最高の10分の1まで減少し ており、影響は限定的だろう」(しんきんアセットの鈴木氏)という。

米国株は3日続伸

格付けの引き下げが事業には影響しないとしたゼネラル・エレクト リック(GE)が上昇するなど、きのうの米国株は好材料が相次ぎ3日 続伸。S&P500種の金融株指数は前日比10%高と急伸した。S&P 500種株価指数は3日間で11%上げ、3日間の上昇率では昨年11月以 来で最大となった。米主要3指数の12日終値は、S&P500種株価指 数が前日比4.1%高の750.74、ダウ工業株30種平均は3.5%高の

7170.06ドル、ナスダック総合指数は4%高の1426.10ポイント。

新日鉱HDなど石油元売りが上昇見込み

個別に材料が出ている銘柄では、来期増益の確度が高いなどと評価 して日興シティグループ証券が格上げした新日鉱ホールディングスやコ スモ石油などの石油元売り株が高くなりそう。東日本の工場建設と操業 開始を当面延期するデンソー、セイコーエプソンと中小型液晶ディスプ レー事業の提携に向けて協議を開始したソニー、組織改正を発表した野 村ホールディングスも堅調の見込み。

半面、現状株価から理論株価への低下余地が20%強に達するなど とし、クレディ・スイス証券が「アンダーパフォーム」へ格下げした全 日本空輸には売りが増えそう。ドイツ証券が「ホールド」から「売り」 へ格下げした三菱地所や東急不動産も上値が抑制される可能性がある。

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