3月12日の海外株式・債券・為替市場(3)

(米国株を最新版に差し替えます)

○米国株:米株式相場は3日続伸。スタンダード・アンド・プアーズ (S&P)がゼネラル・エレクトリック(GE)の格付けを最上級か ら引き下げたものの、GEが事業には影響しないとの見方を示したた め、買いが膨らんだ。バンク・オブ・アメリカ(BOA)が年初から の業績が黒字であると明らかにしたことも材料視された。

GEはS&Pが1956年以降、付与してきた「AAA」格付けを 失ったものの、株価は13%上昇した。BOAは19%高。2月の小売 売上高が予想ほど落ち込まなかったため、ウォルマート・ストアーズ は3.1%上げた。ゼネラル・モーターズ(GM)は17%高。今月末ま でに必要だとしていた追加支援が不要になったとの見解を示した。新 薬の試験成功を好感し、ファイザーは9.6%高。

S&P500種株価指数は前日比4.1%高の750.74で終えた。過去 3日間の上昇率は合計で11%と、昨年11月以来で最大。ダウ工業株 30種平均は239.66ドル(3.5%)上昇し、7170.06ドルで終了。小型 株で構成するラッセル2000指数は6.5%高の390.12。

ロバート・W.ベアード(テネシー州ナッシュビル)の首席投資 スラテジスト、ブルース・ビトルズ氏は「銀行株はほとんど価値がな くなるまで売り込まれてきた。同じようなことがGEにも言える。そ のため、どのような良いニュースも株価の反発につながる」と述べた。 さらに「上昇はもちろん歓迎される。ここ1年、安値を付けてきたこ とを考えると、かなり上げる可能性がある」と語った。

S&P500種は9日に676.53と12年ぶりの安値を付けて以降、 戻り基調にある。JPモルガン・チェースとシティグループに続き、 BOAが1-2月の業績が黒字を回復したことを明らかにしたことが 買い材料。

GEはS&Pの格下げについて「自社の経営、もしくは資金調達 に著しく影響しない」との見方を示した。GEの長期信用格付けは 「AA+」に引き下げられた。格付け見通しは「安定的」。GE株は 年初からでは41%下げている。

銀行株

BOAのケネス・ルイス最高経営責任者(CEO)は2009年全 体でも利益を確保すると予想。政府が同行の資本査定を終える際、追 加の支援を受ける必要は恐らくないとも語った。

同CEOは講演で「将来、追加の公的資金が必要になる銀行も出 てくるだろうが、当行はそうならないと考えている」と述べた。

JPモルガン株は14%上げ、シティは8.4%高。S&P500種の 金融株指数は10%高。過去4日間の上昇率は33%。

小売り

米商務省が12日に発表した2月の小売売上高(速報)は季節調 整済みで前月比0.1%減少した。ブルームバーグ・ニュースがまとめ たエコノミスト予想の中央値では0.5%減だった。1月は1.8%増と、 速報値の1%増から上方修正された。変動の大きい自動車を除いたベ ースで2月は0.7%増。

スリベント・フィナンシャルの運用担当者、デービッド・ホイペ ル氏は「経済指標が予想を上回ることは何であれ良いことだ。悪くな いニュースは今、市場にとっては良い材料だ」と話した。

小売売上高を材料に、ウォルマートは3.1%高。ベスト・バイは

4.1%上昇、ギャップは5.3%高。

GMは17%上昇。同社はオバマ大統領の自動車業界作業部会に 対し、会社存続のために今月末までに必要だとしていた20億ドルの 追加支援は不要になったとの見解を示した。コスト削減策の強化が奏 功したことが理由。

薬品株

ファイザー(9.6%高)がけん引役となり、S&P500種のヘル スケア株指数は5.2%高と、全10セクター中で上昇率2位。

医薬品開発のCVセラピューティクスは32%急伸。バイオテク ノロジーのギリアド・サイエンシズが同社を約14億ドルで買収する ことで合意したことがきっかけ。

オールド・セカンド・ウェルス・マネジメント(イリノイ州)で 10億ドルの資産運用に携わるデイル・マローン氏は「われわれは実 際に現金相当資産から株式市場に少し資金を移している」と述べた。 株価の上昇については、売り持ち高を解消している投資家か、あるい は「状況は悪いがリスクを取る価値はあると判断している長期的な観 点の投資家」が主導していると指摘した。

○米国債:米国債相場は30年債が上昇。午後に実施された30年債の 入札で需要が予想を上回ったほか、外国中央銀行を含む間接応札が落 札全体に占める割合は過去3年間で最大だった。

財務省が今週実施した国債入札は630億ドル規模。米政府は景気 回復促進や過去最大規模の財政赤字への対応に迫られている。今会計 年度(08年10月-09年9月)の財政赤字は1兆7500億ドルに達す る可能性がある。ゴールドマン・サックス・グループは、今年の米国 債発行額は前年比ほぼ3倍の2兆5000億ドルに達すると予想してい る。

サントラスト・バンク個人資産部門のストラテジスト、アンドル ー・リッチマン氏は「入札では需要が好調だった」と述べ、「この先 大量に国債が供給されるにもかかわらず、米国債は世界的に安全な投 資先と受け止められていることが示された」と語った。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時 間午後4時35分現在、30年債利回りは5bp下げて3.62%。30年 債(表面利率3.5%、2039年2月償還)価格は7/8上げて、97 26/32。 10年債利回りは5bp下げて2.86%だった。

30年債入札

短期債は上げ幅を縮小した。米株相場の上昇が背景。バンク・オ ブ・アメリカ(BOA)が今年黒字を見込んでいることを明らかにし たほか、複合大手ゼネラル・エレクトリック(GE)がスタンダー ド・アンド・プアーズ(S&P)から格付けを引き下げられたにもか かわらず、事業内容には影響がないと述べたことが米株式の支援材料 だった。

30年債入札(発行額110億ドル)の結果によると、最高落札利 回りは3.640%と、入札直前の市場予想の3.688%を下回った。

投資家の需要を測る指標の応札倍率は2.40倍と、前回(2月12 日)の2.02倍を上回った。過去10回の30年債入札で同倍率の平均 値は2.18倍だった。

間接応札が落札全体に占める割合は46.2%と、財務省が5年ぶ りに30年債入札を再開した2006年2月(65.4%)以来での最高だっ た。前回の30年債入札での同割合は33.9%、過去10回の30年債入 札での割合は24.7%だった。

今回の新発債は前回発行された30年債と銘柄統合される。

ガイトナー財務長官

ガイトナー米財務長官は上院予算委員会での証言で、リセッショ ン(景気後退)の深刻化が金融機関に圧力をかけていると述べ、経済 成長が復活するまで景気刺激策が必要だと訴えた。同長官はまた、政 府は財政赤字を4年間で半減することを「決意した」と述べた。

前日の10年債入札(銘柄統合、180億ドル)では、最高落札利 回りは3.043%と、4カ月ぶりの高水準だった。

米商務省が発表した2月の小売売上高(速報)は季節調整済みで 前月比0.1%減少した。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノ ミスト予想の中央値では2月は0.5%減だった。1月は1.8%増と、 速報値の1%増から上方修正された。

世界的なリセッションが深刻化しているほか、中央銀行が金融機 関支援措置を講じているにもかかわらず政府救済を求める金融機関が 絶えない中、ドルの借り入れコストが上昇している。

英国銀行協会(BBA)によると、3カ月物LIBOR(ロンド ン銀行間取引金利)は1.32%と、1月8日以来の高水準付近で推移 した。

メリルリンチのデータによると、米国債の投資リターンは2月末 以来0.5%のプラスを記録、年初からのマイナスは3.1%に縮小した。

○NY外為:12日のニューヨーク外国為替市場では、スイス・フラ ンが対ユーロで急落、ユーロ導入の1999年以来で最大の下げを記録 した。スイス国立銀行(SNB)がスイス・フラン上昇を抑制するた めに外貨買い介入を開始したと表明したことに反応した。

円は対ユーロで2カ月ぶり安値まで下落。バンク・オブ・アメリ カ(BOA)が2009年通期業績は黒字を予想していると発表したこ とを受けて株価が上昇、世界的な景気後退からの逃避先としての円需 要が後退した。スイス・フランは全面安。1992年以来で初めてSN B単独で為替市場介入に踏み切ったことがきっかけとなった。

シティグループの通貨ストラテジスト、トッド・エルマー氏(ニ ューヨーク在勤)は「SNBはスイス・フランに銃弾の雨を降らせた ようなものだ。スイス・フランは大きな打撃を受けている」と語った。

ニューヨーク時間午後4時15分現在、スイス・フランは対ユー ロで1ユーロ=1.5337スイス・フラン。一時は3.5%安の1ユーロ=

1.5338ドルと、日中取引としては過去最大の下げ幅を記録する場面 も見られた。対ドルでは1ドル=1.1849スイス・フランに下落。一 時は3.5%下げ1ドル=1.1967スイス・フランを付けた。対ポンドで は一時3.3%下落した。エルマー氏は、3カ月以内にユーロの対スイ ス・フラン相場は1ユーロ=1.60スイス・フランまで上昇するとみ ている。一方、円は対ユーロで1.2%下げ、1ユーロ=126円31銭 (前日は124円86銭)。

SNBアベグ報道官は、既に市場介入を実施しているかとの質問 に対し、スイス・フランの上昇を阻止するという外貨買いの「意図は 実行している」と答えた。SNBはまた、社債を買い取る方針も表明 した。

イングランド銀行

イングランド銀行(英中央銀行)はデフレ対策として国債買い切 りオペを開始、米連邦準備制度理事会(FRB)は資産を買い取り、 日本銀行は今月、社債買い取りを初めて実施した。

フィッシャー・フランシス・ツリーズ・アンド・ワッツのデービ ッド・ティーン氏は「SNBはユーロを買ってスイス・フランを売り、 金融システムに資金を注入している。これがSNBの量的緩和のやり 方だ」と語った。

スイス・フランは昨年7月末から前日までで、対ユーロで10% 上げ、対ポンドでは30%上昇した。世界的に金融危機が深刻化する 中、逃避先としてスイス・フランに投資家の資金が流れた。

ティーン氏によると、スイス・フランが対ユーロで1ユーロ=

1.50スイス・フランを超えて戻した場合、SNBは再び介入を行う 可能性がある。同氏は1ユーロ=1.60スイス・フランを下値の「限 界」とみている。

円は対メキシコ・ペソで3%下げ、対ブラジル・レアルでは

2.1%下落した。S&P500種株価指数の上昇を受けて、世界的な景 気後退からの逃避先としての円需要が後退した。BOAのルイスCE Oが記者会見で、2009年1-2月の業績は黒字と発言したことが好 感された。

この日の株式相場は上昇。米商務省が発表した2月の小売売上高 が前月比0.1%減少と、下げ幅がエコノミスト予想を下回ったことが 好感された。1月は1.8%増と、速報値の1%増から上方修正された。

ドルは対ユーロで前日比0.7%下落し1ユーロ=1.2922ドル(前 日は同1.2837ドル)。対円では0.3%ドル高の1ドル=97円60銭。 前日は同97円27銭だった。

○英国債:英国債市場では10年債相場が上昇し、同利回りは7年余 りで初めて独10年債利回りを下回った。イングランド銀行(英中央 銀行)が国債買い切りオペを開始したことがきっかけとなった。

英10年債利回りは一時、前日比16ベーシスポイント(bp、1 bp=0.01%)低下の2.94%と、少なくとも1989年以来の低水準を 付けた。ブルームバーグのデータによれば、独10年債に対する上乗 せ利回りは2002年1月以来で初のマイナスとなった。英独の5年債 は10日にイールドカーブ(利回り格差)の逆転現象が起きていた。

RBCキャピタル・マーケッツの英金利商品開発責任者、ジョ ン・レース氏(ロンドン在勤)は「英中銀はかなり大量の国債買い取 り計画を打ち出した。長期債を買い持ち(ロング)しやすくなった」 と語った。

ロンドン時間午後4時15分現在、10年債利回りは前日比13ベ ーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下し2.96%。同国債 (表面利率4.5%、2019年3月償還)価格は1.22ポイント上げ

113.26。独10年債利回りは7bp下げ3.0%となっている。レース 氏は英10年債利回りが年央までに2.5%を下回る可能性があるとみ ている。

○欧州債:欧州債相場は上昇。世界経済のさらなる悪化が浮き彫りに なったことを受け、安全投資としての国債需要が高まった。

ドイツ10年債相場は4営業日ぶりに上昇した。安全資産を求め る動きが加速するなか、ドイツ10年債に対するアイルランド10年債 の上乗せ利回りは過去16年で最大となった。

ブルームバーグが世界の端末ユーザーを対象にまとめた調査によ ると、3月の世界経済への信頼感は前月よりも悪化した。また、この 日発表された1月のドイツ鉱工業生産指数は、世界的な景気悪化で需 要が減少した影響で、過去最悪の落ち込みを記録した。

コメルツ銀行の金利ストラテジスト、デービッド・シュノーツ氏 (フランクフルト在勤)は「今週予定されていたの国債入札も大方終 了したことから、市場の焦点はファンダメンタルズ(経済の基礎的諸 条件)に戻った」と述べ、「経済データは景気が急速に悪化したこと を示唆している。まだ数多くの悪材料があり、短期債が引き続き投資 先となっている。当社は5年債を選好している」と付け加えた。

ロンドン時間午後5時20分現在、独10年債利回りは前日比5ベ ーシスポイント(bp、1bp=0.01ポイント)低下し3.02%。同 国債(表面利率3.75%、2019年1月償還)価格は0.45ポイント上げ

106.11。独2年債利回りは一時、9bp下げて1.28%と、ここ2週 間で最大の下げとなった。独5年債利回りは2.19%と、前日を8b p下回った。

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