NY外為:スイス中銀介入表明でフラン急落、円は2カ月ぶり安値(2)

12日のニューヨーク外国為替 市場では、スイス・フランが対ユーロで急落、ユーロ導入の1999 年以来で最大の下げを記録した。スイス国立銀行(SNB)がスイ ス・フラン上昇を抑制するために外貨買い介入を開始したと表明し たことに反応した。

円は対ユーロで2カ月ぶり安値まで下落。バンク・オブ・アメ リカ(BOA)が2009年通期業績は黒字を予想していると発表し たことを受けて株価が上昇、世界的な景気後退からの逃避先として の円需要が後退した。スイス・フランは全面安。1992年以来で初 めてSNB単独で為替市場介入に踏み切ったことがきっかけとなっ た。

シティグループの通貨ストラテジスト、トッド・エルマー氏 (ニューヨーク在勤)は「SNBはスイス・フランに銃弾の雨を降 らせたようなものだ。スイス・フランは大きな打撃を受けている」 と語った。

ニューヨーク時間午後4時15分現在、スイス・フランは対ユ ーロで1ユーロ=1.5337スイス・フラン。一時は3.5%安の1ユ ーロ=1.5338ドルと、日中取引としては過去最大の下げ幅を記録 する場面も見られた。対ドルでは1ドル=1.1849スイス・フラン に下落。一時は3.5%下げ1ドル=1.1967スイス・フランを付け た。対ポンドでは一時3.3%下落した。エルマー氏は、3カ月以内 にユーロの対スイス・フラン相場は1ユーロ=1.60スイス・フラ ンまで上昇するとみている。一方、円は対ユーロで1.2%下げ、1 ユーロ=126円31銭(前日は124円86銭)。

SNBアベグ報道官は、既に市場介入を実施しているかとの質 問に対し、スイス・フランの上昇を阻止するという外貨買いの「意 図は実行している」と答えた。SNBはまた、社債を買い取る方針 も表明した。

イングランド銀行

イングランド銀行(英中央銀行)はデフレ対策として国債買い 切りオペを開始、米連邦準備制度理事会(FRB)は資産を買い取 り、日本銀行は今月、社債買い取りを初めて実施した。

フィッシャー・フランシス・ツリーズ・アンド・ワッツのデー ビッド・ティーン氏は「SNBはユーロを買ってスイス・フランを 売り、金融システムに資金を注入している。これがSNBの量的緩 和のやり方だ」と語った。

スイス・フランは昨年7月末から前日までで、対ユーロで 10%上げ、対ポンドでは30%上昇した。世界的に金融危機が深刻 化する中、逃避先としてスイス・フランに投資家の資金が流れた。

ティーン氏によると、スイス・フランが対ユーロで1ユーロ=

1.50スイス・フランを超えて戻した場合、SNBは再び介入を行 う可能性がある。同氏は1ユーロ=1.60スイス・フランを下値の 「限界」とみている。

円は対メキシコ・ペソで3%下げ、対ブラジル・レアルでは

2.1%下落した。S&P500種株価指数の上昇を受けて、世界的な 景気後退からの逃避先としての円需要が後退した。BOAのルイス CEOが記者会見で、2009年1-2月の業績は黒字と発言したこ とが好感された。

この日の株式相場は上昇。米商務省が発表した2月の小売売上 高が前月比0.1%減少と、下げ幅がエコノミスト予想を下回ったこ とが好感された。1月は1.8%増と、速報値の1%増から上方修正 された。

ドルは対ユーロで前日比0.7%下落し1ユーロ=1.2922ドル (前日は同1.2837ドル)。対円では0.3%ドル高の1ドル=97円 60銭。前日は同97円27銭だった。

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