米国債:上昇、30年債利回り3.62%-入札好調で買い安心感(2)

米国債相場は30年債が上昇。午 後に実施された30年債の入札で需要が予想を上回ったほか、外国中央 銀行を含む間接応札が落札全体に占める割合は過去3年間で最大だった。

財務省が今週実施した国債入札は630億ドル規模。米政府は 景気回復促進や過去最大規模の財政赤字への対応に迫られている。 今会計年度(08年10月―09年9月)の財政赤字は1兆7500億ド ルに達する可能性がある。ゴールドマン・サックス・グループは、 今年の米国債発行額は前年比ほぼ3倍の2兆5000億ドルに達する と予想している。

サントラスト・バンク個人資産部門のストラテジスト、アンドル ー・リッチマン氏は「入札では需要が好調だった」と述べ、「この先大 量に国債が供給されるにもかかわらず、米国債は世界的に安全な投資先 と受け止められていることが示された」と語った。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時 間午後4時35分現在、30年債利回りは5bp下げて3.62%。30年債 (表面利率3.5%、2039年2月償還)価格は7/8上げて、97 26/32。 10年債利回りは5bp下げて2.86%だった。

30年債入札

短期債は上げ幅を縮小した。米株相場の上昇が背景。バンク・オ ブ・アメリカ(BOA)が今年黒字を見込んでいることを明らかにした ほか、複合大手ゼネラル・エレクトリック(GE)がスタンダード・ア ンド・プアーズ(S&P)から格付けを引き下げられたにもかかわらず、 事業内容には影響がないと述べたことが米株式の支援材料だった。

30年債入札(発行額110億ドル)の結果によると、最高落札利回 りは3.640%と、入札直前の市場予想の3.688%を下回った。

投資家の需要を測る指標の応札倍率は2.40倍と、前回(2月12 日)の2.02倍を上回った。過去10回の30年債入札で同倍率の平均値 は2.18倍だった。

間接応札が落札全体に占める割合は46.2%と、財務省が5年ぶり に30年債入札を再開した2006年2月(65.4%)以来での最高だった。 前回の30年債入札での同割合は33.9%、過去10回の30年債入札での 割合は24.7%だった。

今回の新発債は前回発行された30年債と銘柄統合される。

ガイトナー財務長官

ガイトナー米財務長官は上院予算委員会での証言で、リセッショ ン(景気後退)の深刻化が金融機関に圧力をかけていると述べ、経済成 長が復活するまで景気刺激策が必要だと訴えた。同長官はまた、政府は 財政赤字を4年間で半減することを「決意した」と述べた。

前日の10年債入札(銘柄統合、180億ドル)では、最高落札利回 りは3.043%と、4カ月ぶりの高水準だった。

米商務省が発表した2月の小売売上高(速報)は季節調整済みで 前月比0.1%減少した。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミ スト予想の中央値では2月は0.5%減だった。1月は1.8%増と、速報 値の1%増から上方修正された。

世界的なリセッションが深刻化しているほか、中央銀行が金融機 関支援措置を講じているにもかかわらず政府救済を求める金融機関が絶 えない中、ドルの借り入れコストが上昇している。

英国銀行協会(BBA)によると、3カ月物LIBOR(ロンド ン銀行間取引金利)は1.32%と、1月8日以来の高水準付近で推移し た。

メリルリンチのデータによると、米国債の投資リターンは2月末 以来0.5%のプラスを記録、年初からのマイナスは3.1%に縮小した。

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