マドフ被告有罪、収監-名うての投資家から巨額詐欺犯に急転落(4)

史上最大規模の「ねずみ講」事 件で逮捕・起訴されたバーナード・マドフ被告(70)は12日、公判 で有罪が確定し、収監された。米ナスダック・ストック・マーケット (現ナスダックOMXグループ)の元会長であるマドフ被告は、最大 650億ドル(約6兆3700億円)を投資家からだまし取った巨額投資 詐欺の首謀者として、米犯罪史に名を残すことになった。

マドフ被告はニューヨーク市マンハッタンの連邦地裁で、証券 詐欺など11の罪について有罪を認めた。連邦地裁のデニー・チン判 事は有罪答弁を受け入れ、6月16日の量刑言い渡しまで被告の収監 を指示した。マドフ被告は最大150年の禁固刑を言い渡される可能性 がある。同被告はこれまで、1000万ドルの保釈金を支払って収監を 免れていた。

マドフ被告は被害者や報道陣で溢れる法廷で、「顧客に約束し たとおりの証券投資は一度もしていない」と証言。「本当に申し訳な いと思っている」と語り、自らの行為は犯罪であると認識していると 述べた。

同被告は犯行に及んだ動機について、米国がリセッション(景 気後退)にあった1990年代初め、投資家に確約した利回りを何とし ても実現せざるを得ないと感じたと説明。米証券取引委員会(SE C)からの追及には虚偽の報告で対応したことを明らかにした。

同被告は法廷で「有罪」という言葉を、罪状の数だけ繰り返し た。かつては資産運用の凄腕として名をはせたマドフ被告の転落を象 徴する言葉が法廷に11度響き渡った。

被害者は数千人

マドフ被告は30年にわたり、強気相場でも弱気相場でも安定し たリターンを実現するとの評価を受けていた。映画監督のスティーブ ン・スピルバーグ氏のような有名人やエズラ・マーキン氏などのファ ンドマネジャーだけでなく、慈善団体や大学、友人、さらには王族に 至るまで数千人が同被告を信頼して資金を託した。

この中には私財をすべて失った被害者もいる。30億ドルの資産 を運用していた投資会社、アクセス・インターナショナル・アドバイ ザーズの最高経営責任者(CEO)、ティエリ・マゴン・ドラビュシ ェ氏は昨年12月、自殺という結末を選んだ。同氏の兄が1月に語っ たところによれば、マドフ被告に関連した投資で被った損失が自殺の 原因だという。

マドフ被告は12日の公判で、「自ら犯した犯罪について私がど んなに深く後悔し恥じているか、公に話す機会を与えられて実際のと ころ感謝している」と証言。「私のやったことは間違っていると、ま さに犯罪であることは分かっていた」と述べた。

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