TOPIXは一時25年ぶりの700割れ、国内景気警戒し内需株に売り

東京株式相場は反落し、TOPI Xは一時25年ぶりに700ポイントを割り込んだ。2009年1-3月期 の国内総生産(GDP)など景気の先行きに対する不安が広がり、NT Tや東京電力、JR東日本、三菱UFJフィナンシャル・グループなど 内需関連株中心に幅広く下げた。

みずほ投信投資顧問の岡本佳久執行役員は、「米国では景気対策の 実行が迫っているにもかかわらず、日本は内需が低迷する中でいまだに 対策が具体化せず、政策をタイムリーに打ち出せない」と指摘。国内に は独自の買い材料が乏しいだけに、「信用不安が払しょくできない中で、 外国人は保有資産圧縮のために日本株の持ち高を落としている」(同 氏)と見ていた。

TOPIXの終値は前日比21.35ポイント(3%)安の700.93で、 一時は23.82ポイント安の698.46まであった。日経平均株価は177円 87銭(2.4%)安の7198円25銭、東証1部の売買高は概算で19億 9332万株、売買代金は同1兆3301億円。

SQ前で買い手控え、GDP改定値の実情

株価指数先物・オプションの特別清算値(SQ)算出を13日に控 えて買いが手控えられる中、外国人とみられる売りが株価指数を押し下 げた。景気低迷で株価に割安感が乏しく、「ヘッジファンドが買い持ち していた内需関連の反対売買をしていることがTOPIX中心に響いて いる」(アイディーオー証券ディーリング部の菊池由文部長)という。

内閣府がこの日朝に発表した08年10-12月期の実質GDP(2 次速報値)は、前期比年率12.1%減となった。1次速報の12.7%減か らわずかに減少率が縮まったが、「主因は在庫投資の上方修正。これは 生産・在庫調整圧力を高め、むしろ先行きの景気見通しをより厳しくさ せるもの」(野村証券金融経済研究所の木内登英チーフエコノミスト) と受け取られた。

大和投資信託の長野吉納シニアストラテジストは「4-5月ごろに は明るい話も出てきそうだが、今は時期としては最悪。1-3月期の景 気後退は、前四半期に比べて悪くなっていると予測する見方が多い」と 話す。第一生命経済研究所では09年1-3月期の実質GDP成長率は 前期比年率マイナス14.1%と、過去最大の減少を予想している。

景気が悪化傾向にある中で、米フレディマック(連邦住宅貸付抵当 公社)が連邦政府に支援を要請する方針を明らかにするなど、信用不安 も根強い。にもかかわらず、日本銀行が12日公表した銀行保有株式の 買入額が10日現在で1億1205万円にとどまるなど、「国内の政策の 無さを足元で見透かされている」(みずほ投信の岡本氏)。きのうの米 国株が小幅高を維持した中、TOPIXはきのうの上げを帳消しにする 形で1983年12月以来の安値更新となった。

内需に業績不安広がる

内需が想定以上に厳しくなっていることを理由に、アナリストから は関連銘柄の投資判断などを見直す動きが相次いだ。みずほ証券はNT Tの投資判断を引き下げ、日興シティグループ証券ではJR3社の業績 予想を減額した。ゴールドマン・サックス証券でも、「内需失速でパフ ォーマンス格差が拡大する」として資生堂などの投資判断を引き下げた。 外需で始まった業績不安は、内需関連にも広がってきている。

ホンダが大幅安、キヤノンは続伸

東証1部の値上がり銘柄数は435、値下がり銘柄数は1143。円高 の進行で輸出関連株も値下がりが増加した。個別銘柄では、トヨタ自動 車が5月に発売する新型ハイブリッド車の最低価格を現在より安くする、 と12日付の朝日新聞朝刊が報じ、ホンダが競争激化懸念で大幅安。

値下げで下期は減収減益の可能性がある、とゴールドマン・サック ス証券が格下げした山崎製パンは急落。台湾当局主導による半導体メー カー合併の可能性がなくなったことで、エルピーダメモリは値幅制限い っぱいのストップ安。

半面、経営戦略説明会を受けて配当維持の可能性が高まったとクレ ディ・スイス証券が指摘したキヤノンは小幅続伸。会社側の業績予想の 引き下げを受けて、数字から判断すると踏み込んだ構造改革だとJPモ ルガン証券が指摘したセイコーエプソンは続伸した。セイコーエプソン が1株285円で株式公開買い付け(TOB)を行うエプソントヨコム は、ストップ高比例配分。

--共同取材:Patrick Rial Editor:Shintaro Inkyo、Makiko Asai

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