2月の投信概況:公募純資産が50兆円回復、世界の株安を円安で補う

投資信託協会が12日に発表した 2月の投信概況によると、2月末の公募投信の純資産総額は1月末から

1.1%増えて50兆1398億円となり、2カ月ぶりに50兆円の大台を回 復した。世界の株式市場は下げたが、為替市場で円安が進み、運用損益 がプラスになった。

投資信託協会の乾文男副会長は、昨年10-12月期の国内総生産 (GDP)が前期比12.7%減(1次速報、年率換算)と、米国よりも マイナス幅が大きくなったことを挙げ、「日本経済は予想以上に悪いと の認識が広がった。これが株と円の下落につながったが、投信市場にと っては株安を円安効果が上回り、純資産総額が増加した」と見ている。

東証株価指数(TOPIX)は月間で4.7%下落。世界の株式市場 はさらに下げが大きく、MSCIワールド・インデックスの下落率は 10%を超えた。一方、為替市場では円が売られ、対ドルで9.2%の円安 となった。円安は投信が保有する外貨建て資産の評価額を押し上げ、運 用成績にプラスに働く。

設定額から解約・償還額を引いた資金流入額はマイナス883億円 と、2カ月ぶりにマイナスに転じた。一方、評価益を中心とした運用増 は6471億円発生した。外貨建て資産の額は前月末比5.1%増の21兆 7656億円となり、純資産総額全体に占める割合は43.4%に上昇した。 前月は41.8%だった。

国内株式、資金流入も株安で資産減

株式投信の純資産総額は6036億円(1.6%)増の38兆9315億円。 434億円の資金が純流出したが、6470億円の運用増でカバーした。追 加型株式投信の商品分類別に資産動向を見ると、国内株式型が21億円 の資金純流入に転換したが、株価下落で1460億円の運用減が発生し、 純資産は1438億円減の2兆9626億円と、3兆円を割り込んだ。

国際株式型や外債ファンドが属するバランス型は引き続き資金が純 流出したものの、円安による運用増でこれを補い、純資産総額は増加し た。国際株式型の増加は2008年5月以来のこと。

公社債投信は減少続く

公社債投信の純資産総額は前月末比410億円減の8兆5749億円、 MMF(マネー・マネジメント・ファンド)は38億円減の2兆6332 億円。一方、銀行など金融機関で販売されるいわゆる銀行窓販の残高 (公募投信)は、前月末比4233億円増の21兆2827億円で、公募投信 全体に占めるシェアは0.3ポイント上昇して42.4%になった。うち、 株式投信は4247億円増の20兆6494億円で、シェアは0.2ポイント 上昇の53.0%となった。

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