東京外為:ドル軟調、米金融不安緩和で逃避的ドル買い鈍化-96円台

午前の東京外国為替市場では、ド ル・円相場が一時1ドル=96円70銭と、4営業日ぶりのドル安値を付 けた。米大手金融機関の業績懸念が緩和していることから、投資家の リスク回避に伴う避難的なドル買い需要が低下している。

三菱東京UFJ銀行市場業務部の金成大介上席調査役は、2月の 相場を振り返ると、株安の進行を背景にリスク許容度が下がるなか で、米国の投資家が資金を本国に回帰をさせていたと説明。足元では 米株が小幅ながらも続伸している状況から、リスク回避の動きが鈍 り、ドルは「買いの対象になりにくい」としている。

米金融不安が緩和

10日にシティグループのパンディット最高経営責任者(CEO) が1-3月期の業績について強気の見通しを示したのに続いて、11日 にはJPモルガン・チェースのダイモンCEOが米経済金融専門局C NBCとのインタビューで、1-2月に黒字を計上したことを明らか にしている。

前日の海外市場では、米銀大手の業績見通しを背景に金融不安が 緩和され、米株が続伸。欧州の株式相場も上昇して取引を終了してお り、リスク資産から基軸通貨のドルに資金を避難させる動きが鈍化す るとの連想が働きやすい。

新光証券の林秀毅チーフエコノミストは、米株に短期的な底打ち の兆候が見え始めており、それに伴いリスク回避的なドル買い圧力が 弱まっていると指摘。ドル・円相場は「すぐに99円や100円に向かう 感じはない」とみている。

週末には英国で20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議 が開かれるが、米国のガイトナー財務長官は、G20諸国に対し、金融 危機の終結に向けた「強力な」な行動を求めるとともに、国際通貨基 金(IMF)が四半期ごとに各国対応策を評価する新たな枠組みを提 案している。

4月にはG20首脳会合(金融サミット)を控えて、オバマ米大統 領が各国の協調行動と金融規制の必要性を訴えており、金融不安の緩 和につながるかが焦点となりそうだ。

米指標の弱含み警戒も

ただ、この日は米国で小売売上高の発表を控えて、個人消費の悪 さがあらためて確認される可能性があり、「行き過ぎた楽観論の揺り 戻し」(新光証・林氏)が警戒される。

ユーロ・ドル相場は、海外市場で一時1ユーロ=1.2864ドルと、 2月25日以来の水準までドルが軟化したものの、株の反落不安がくす ぶっていることから、東京市場はドル売りの勢いはやや鈍化。1.2792 ドルまで、値を戻す場面もみられている。

ブルームバーグ・ニュースがまとめた市場予想によると、2月の 小売売上高は前月比0.5%の減少が見込まれている。

円の見通し悪化

一方、この日に発表された日本の昨年10-12月期の国内総生産 (GDP)2次速報値は前期比年率12.1%減と、1次速報値の12.7% 減から上方修正された。ブルームバーグ・ニュースがまとめた市場予 想では、13.4%減への下方修正が見込まれていた。

予想外の上方修正となったものの、2けたのマイナス成長に変わり はなく、国内の政局混迷も相まって円買い意欲は醸成されにくい面が残 る。

ブルームバーグ・ニュースが世界の端末ユーザー3637人を対象に行 った調査によると、円についての指数は51と、2月の68.79から26%低 下。指数は50を上回ると上昇予想、下回ると下落予想を示す。

--共同取材:曽宮一恵 Editor:Tetsuzo Ushiroyama,Norihiko Kosaka

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