債券は堅調か、米債高や景気懸念が支え-5年入札は無難予想(2)

債券相場は堅調(利回りは低 下)な展開が予想される。前日の米国債相場の上昇や朝方発表される 昨年10-12月期の実質国内総生産(GDP)改定値が下方修正され る見通しなどが支援材料となる見込み。きょう実施の5年国債入札は、 投資家からの需要を背景に無難な結果が予想されている。

ドイツ証券チーフ金利ストラテジストの山下周氏は、円債相場は、 5年債入札を無難に消化して反発すると予想している。入札に関して は、「償還が3カ月延びて新発債となることや足元の水準調整で買い やすくなった」とみている。

東京先物市場の中心限月6月物は、前日の通常取引終値138円 50銭付近で始まり、日中ベースでは138円40銭から138円80銭程 度のレンジが予想されている。11日のロンドン市場で6月物は、東 京終値に比べて1銭安い138円49銭で引けた。

三菱UFJ証券クオンツアナリストの西村崇氏は、「長期金利は 米債反発を材料に低下してスタート。買い一巡後はもみ合いに転じ る」と予想する。11日の米債相場は上昇。米10年債利回りは8ベー シスポイント(bp)低い2.92%程度に下げた。米株相場は小幅続伸。 ダウ平均株価は0.1%上昇し、6930.40ドルで終了した。

前日の先物相場は小幅安。6月物は前日比20銭安い138円40 銭で始まり、直後に138円34銭まで下落したが、その後は下げ幅を 縮め、138円台半ばでの推移が続いた。結局は10銭安い138円50 銭で終了した。6月物の日中売買高は1兆2604億円。

朝方には昨年10-12月期GDPの2次速報が発表される。ブル ームバーグの事前調査では、同期の実質GDPは前期比3.5%減、年 率では13.4%減と2月16日に発表された1次速報の12.7%減から 下方修正される見通し。財務省の法人企業統計発表を受けて再計算し たもので、設備投資は上方修正される見込みだが、在庫投資の下方修 正が数値を押し下げるとみられている。

10年債利回りは1.3%台前半か

現物債市場で新発10年物の299回債利回りは、前日終値

1.315%近辺で始まり、日中ベースでは1.3%台前半を中心に推移し そうだ。

新発10年債利回りは、前日には1カ月ぶり高水準の1.315%に 上昇したが、その水準では買いが入っており、金利上昇リスクは小さ い。中央三井信託銀行総合資金部の関一也次長は、「5年債利回りの

0.75%や10年債の1.3%近辺では押し目買いがそれなりに入ってい た」と話した。

日本相互証券によると、11日の現物債市場で、新発10年物の 299回債利回りは、前日比0.5bp高い1.31%で取引を開始した。直 後に1.315%と2月10日以来およそ1カ月ぶりの高い水準を付けた。 その後は1.31-1.315%の狭い値幅で推移。結局1.315%で引けた。

一方、10年物国債の298回債利回りは、東京時間の前日午後3 時時点で、大和証券SMBC、日興シティグループ証券、みずほ証券、 三菱UFJ証券各社の平均値であるブルームバーグ公社債基準価格 (BBYF)によると1.306%だった。

きょう5年債入札、クーポンは0.8%か

財務省は12日、5年利付国債入札を実施する。前日の入札前取 引で3月発行の新発5年債複利利回りは0.775%程度で推移した。 このため、クーポンは前回債と同じ0.8%が予想される。発行額は前 回債と同額の2兆円程度。

トヨタアセットマネジメントの深代潤チーフファンドマネジャー は、入札について、「クーポンは0.8%になりそうだが、水準面で一 定の需要が見込まれ、波乱を伴う結果にはならないだろう。投資家は

0.8%で決まっても100円付近で購入したいと考えているので、過熱 もしない」と話した。

市場では、「利回り曲線は入札への準備で、多少5年ゾーンが膨 らむ可能性がある」(日興シティグループ証券の佐野一彦チーフスト ラテジスト)との声も聞かれた。

--共同取材:宋泰允 Editor:Hidenori Yamanaka,Saburo Funabiki

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