NY外為:ドル下落、危機緩和観測で逃避需要が後退(2)

11日のニューヨーク外国為替 市場では、ドルが対ユーロで2週間ぶり安値を付けた。銀行危機が緩和 しつつあるとの思惑から、逃避先としてのドル需要が後退した。

ノルウェー・クローナは上昇。世界の株式市場も1カ月ぶりに2日 続伸した。ユーロは対スイス・フランで上昇。ドイツ経済技術省が11 日発表した1月の製造業新規受注指数は前月比8%低下し、エコノミス ト予想の4倍の落ち込みとなったが、高利回り資産に対する需要がこの 影響を上回った。

ゲイン・キャピタル傘下FOREX・ドット・コム(ニュージャー ジー州ベドミンスター)のチーフ為替ストラテジスト、ブライアン・ド ーラン氏は「極めて悪い状況の中で、市場参加者はわずかな好材料を探 して何とかしようとしている。現状は長期保有には適していない。急速 に売りに転換する態勢を整えておくべきだ」と指摘した。

ニューヨーク時間午後4時23分(日本時間午前5時23分) 現在、ドルの対ユーロ相場は1ユーロ=1.2845ドルと、前日の

1.2682ドルから1.3%下落。一時は1ユーロ=1.2864ドルと、2月 25日以来の安値を付けた。円は対ユーロで0.2%上げ1ユーロ =124円89銭(前日は125円13銭)。一時は0.5%下げる場面 も見られた。円は対ドルで1.5%上げ1ドル=97円22銭(前日は 98円67銭)。

ユーロは対スイス・フランで0.6%上昇。ドイツの1月製造業受注 は前年同期比で38%低下し、東西ドイツ統一後の1991年に統計が始 まって以来で最大の下げを記録した。

主要6通貨のバスケットに対するICEのドル指数は87.868と、 前日の88.927から1%下げた。3月4日には89.624と、2006年4 月以来の高水準まで上昇した。

それでも、経済危機の中、ドルの調達コストは依然としてここ2カ 月で最高となっている。

先進国23市場で構成するMSCI世界指数は0.3%上昇。一時は 2%上昇する場面も見られた。

ウォンが上昇

韓国ウォンはドルに対して今年最長の4日連続上昇。同国がドル調 達に行き詰まるとの懸念が緩和されたことが背景。ソウル・マネー・ブ ローカレッジ・サービシズによると、ウォンは対ドルで2.7%上昇。ア ジア株の上昇が背景となった。

円は対ドルで2日続伸。円は3月5日には1ドル=99円68銭と4 カ月ぶりの安値を付けていた。

円高観測が後退

ブルームバーグが世界の端末ユーザーを対象にまとめた3月の調査 によると、向こう半年の間に円相場が上昇するとの見方は急速に後退し た。昨年10-12月期の日本の国内総生産(GDP)1次速報値は第1 次石油危機直後の1974年以来の下落率となったことが背景。

3637人のユーザーを対象とした調査によると、円についての見方 は昨年8月以来で最低。円についての指数は2月から26%低下した。 一方、スイス・フランについての見方は調査開始以来で最も強気となっ た。

ドルはこの1カ月ではスイス・フランを除く主要16通貨に対して 上昇している。世界的なリセッション(景気後退)深刻化を受け、世界 の準備通貨としての需要が増えたことが背景。

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