債券は小幅安、株反発や米債安警戒-10年は1カ月ぶり高水準(終了)

債券相場は小幅安(利回りは上 昇)。前日の米国債相場の下落や、日経平均株価が300円を超す大幅 反発となったことが売り材料となった。現物市場では長期や超長期債 が安くなり、新発10年債利回りは一時1.315%と約1カ月ぶりの水 準に上昇した。

中央三井信託銀行総合資金部の関一也次長は、「米金利上昇や国 内株高を受けて売りが出ている。あすの5年債入札を控えて、積極的 に買い進む向きもいない」という。

東京先物市場の中心限月6月物は、前日比20銭安い138円40銭 で始まった。直後に売りが増えると138円34銭に下落したが、その 後は下げ幅を縮め、138円台半ばでの推移が続いて、結局10銭安い 138円50銭で終了した。6月物の日中売買高は1兆2604億円。

10日の米株相場は急反発し、ダウ平均株価は379ドル44セント 高の6926ドル49セントと今年最大の上げ幅となった。一方、米債相 場は大幅安。米10年債利回りは3.00%程度と再び3%台に乗せた。

国内株市場では、日経平均株価が前日比321円14銭高い7376円 12銭で取引を終えた。今年2番目の大幅高となったが、その割に債券 の下げ幅は限定的だった。みずほインベスターズ証券の落合昂二シニ アマーケットエコノミストは、「意外と下げ幅は大きくない。投資家 の押し目買いの需要があるようだ」と説明した。

朝方発表された1月の機械受注は前月比3.2%減となり、4カ月 連続のマイナスとなったが、ブルームバーグの予測調査(同4.8% 減)より減少しなかった。もともと振れの大きい統計で、実際の数値 も想定内との見方が多く、相場への影響は限定的だった。市場では、 「機械受注や企業物価はともに悪いが、予想ほどに悪化しなかったこ とが相場の上値を抑えていた」(トヨタアセットマネジメントの深代 潤チーフファンドマネジャー)といった声も聞かれた。

新発10年債利回りは1.315%まで上昇

現物債市場で、新発10年物の299回債利回りは前日比0.5ベー シスポイント(bp)高い1.31%で取引を開始した。直後に1.315%と 2月10日以来およそ1カ月ぶりの高い水準を付けた。その後は1.31 -1.315%の狭い値幅で推移している。一方、新発5年債利回りは横 ばいの0.75%で取引されている。

超長期債は安い。新発20年債利回りは0.5bp高い1.895%、新発 30年債利回りは1bp高い1.985%にそれぞれ上昇している。

中央三井信託の関氏は、「国債需給懸念があるので買い進む感じ ではないが、新発5年債利回りの0.75%や10年債の1.3%近辺では 買いもそれなりに入っている」と話した。RBS証券の市川達夫シニ アストラテジストは、「期末の数字の着地が見えてきたとの話が多く なっている。微調整はあるだろうが、どちらかというと、押し目があ れば債券残高を積む買いを入れたいという声が増えてきた」という。

あす5年債入札、クーポンは0.8%か

財務省はあす12日に、5年利付国債入札を実施する。今回の入 札では、表面利率(クーポン)は前回債と同水準の0.8%が予想され ている。発行額は前回債と同額の2兆円程度。

トヨタアセットの深代氏は、「クーポンは0.8%になりそうだが、 水準面で一定の需要が見込まれ、波乱を伴う結果にはならないだろう。 投資家は0.8%で決まっても、価格は100円付近で購入したいと考え ているので、入札は過熱もしない」とみている。市場では「少し売ら れてきたので、クーポン0.8%であれば魅力的という投資家もいる」 (三菱東京UFJ銀行円貨資金証券部の峯島泰樹副部長)との声も聞 かれた。

--共同取材:宋泰允 Editor:Norihiko Kosaka,Tetsuzo Ushiroyama

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