菱洋エレ株が1カ月ぶりの上昇率に、リストラ加速で今期最終黒字へ

半導体商社大手の菱洋エレクトロ の株価が一時5%高の762円と4営業日ぶりに反発し、取引時間中の 上昇率としては約1カ月ぶりの大きさ。半導体市場の低迷で本業の不振 が続く中、リストラを加速させ、今期(2010年1月期)の連結最終損 益が黒字に浮上する見通しになったことを受けた。

菱洋エレが10日発表した前期(09年1月期)の連結決算は、最終 損益が3億6500万円の赤字となった。前の期は15億6400万円の黒 字。売上構成比で6割超を占める主力の半導体事業で、デジタル家電や 携帯電話向け集積回路の販売価格が想定以上に落ち込んだほか、円高・ ドル安による為替損失、株安を受けた有価証券評価損の発生も響いた。

同社広報室の鈴木秀樹氏によると、半導体事業について「昨年11 月以降に顧客からの注文が急減すると同時に、強いコストプレッシャー も受け、足元でも改善の兆しは見られない」という。

希望退職の募集、ソリューション提案の育成

一方、今期は人件費削減などの経営合理化策が寄与し、連結最終損 益は6億6000万円の黒字を見込む。人件費削減については、3月から 役員報酬を20%減額、幹部社員報酬は5-10%減額するほか、30歳以 上58歳以下の正社員を対象とした希望退職の募集も実施する。希望退 職の募集人員は50名で、期間は4月6日から5月1日、退職日は5月 31日とする。退職者に対する特別加算金の上乗せ支給が特損要因にな るが、「6月以降の全体給与・賞与の減少で相殺される」(鈴木氏)。

人員整理以外のリストラとして、事業構造の抜本的な変革も推し進 める。鈴木氏によれば、商品企画の段階から顧客に営業する「ソリュー ション提案事業」のプロジェクトチームを昨夏から立ち上げており、同 事業を中長期的な収益の柱に育成する方針だ。2013年1月期には、ソ リューション事業の年間売上高200億円を目指している。

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