日本株は反発へ、米金融不安の後退で輸出や金融に買い-機械受注注視

東京株式相場は4日ぶりの反発と なる見通し。米シティグループの足元業績の好調を受け、金融不安が後 退する。販売数量の回復期待から輸出関連株、信用収縮の緩和で金融株 などが上昇しそう。国内の1月機械受注の動向も注視されそうだ。

日興コーディアル証券エクイティ部の西広市部長は、「複数のテク ニカル指標が下げ過ぎを示唆していたこともあり、きょうは戻りを試す 展開になりそう」と見ている。日経平均株価は、短中期の売買コストで ある25日移動平均線からのかい離率がきのうでマイナス6.6%となり、 PBR(株価純資産倍率)は0.8倍とバブル崩壊後の最低水準にある。

シカゴ先物市場(CME)の日経平均先物3月物の10日清算値は 7340円で、大阪証券取引所の通常取引終値(7040円)比300円高。

米国株が昨年11月以来の上昇率

10日の米国株市場は、S&P500種株価指数と米ダウ工業株30種 平均がともに昨年11月以来の大幅な上昇率を記録した。シティグルー プのビクラム・パンディット最高経営責任者(CEO)は社内向け電子 メールで、1-2月の業績が黒字だったことを明らかにし、株価は 38%高と急伸。シティは、過去5四半期連続で赤字を計上していた。

また、バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長は10日、 金融システムと経済の「過剰な動きを引き起こさないようにするため、 規制と会計基準を見直すべきだ」と述べた。シティの業績好調とFRB 議長発言が好感され、S&P500種の10業種はすべて上げ、特に金融 株指数は16%高と最大の値上がりとなった。

米金融不安が景気の落ち込みを一段と深刻化させるとの警戒が後退 し、東京市場でも輸送用機器や電気機器、機械などの輸出関連株は大幅 な上昇が予想される。信用収縮も和らぎ、銀行や保険、その他金融、証 券・商品先物取引などの金融株、不動産株なども高くなる公算が大きい。

米主要3指数の10日終値は、S&P500種株価指数は前日比

43.07ポイント(6.4%)高の719.60、ダウ工業株30種平均は

379.44ドル(5.8%)高の6926.49ドル、ナスダック総合指数は

89.64ポイント(7.1%)高だった。

テクニカルリバウンドの見方も

もっとも、米国株の上昇は短期的な売られ過ぎによる一時的なテク ニカルリバウンドに過ぎないとの見方もある。東海東京証券アメリカの 矢崎正シニアアナリストは、米国株高について「バーナンキ議長の冷静 な発言が良い方向に作用した」と評価しながらも、「最近の米株下落の 要因となっていた『景気悪化』『金融不安』『自動車業界の再建』とい う3問題が抜本的に解決されたわけではない」とも指摘する。

また、取引開始前には日本の1月機械受注が発表される。ブルーム バーグの事前調査では、前月比マイナス4.8%と前月(マイナス

1.7%)比で悪化の見込み。1-3月期の最初の月として注目されてお り、「製造業からの受注は大幅に反落した可能性が高く、非製造業がど れだけ反発できるかがカギ」(クレディ・スイス証券の白川浩道チーフ エコノミスト)という。予想より下振れれば、上値抑制要因となりそう。

マルニチHが上昇見込み、エンジャパは下落も

個別に材料が出ている銘柄では、日本経済新聞社が日経平均株価の 採用銘柄にすると発表したマルハニチロホールディングス、未定として いた期末配当を20円にすると発表したJFEホールディングスが高く なりそう。モルガン・スタンレー証券が目標株価を引き上げたデンソー や格上げしたアイシン精機、クレディ・スイス証券が10年度から利益 成長が加速するとして格上げした日揮、究極のエコロジー企業と評価し て格上げしたリンナイも堅調に推移する見込み。

半面、市場環境が創造を上回るペースで悪化しているとし、UBS 証券が投資判断を引き下げたエン・ジャパン、ポジティブな材料が出尽 くしたとしてクレディ・スイス証券が格下げしたりそなホールディング ス、09年3月期の連結業績予想を下方修正したOKIなどは軟調が予 想される。東京地裁に会社更生法の適用を申請したパシフィックホール ディングスは売りが膨らみそう。

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