債券は軟調か、ダウ急反発や米債安を警戒-入札に向けた売りも(2)

債券相場は軟調(利回りは上 昇)な展開が予想される。10日の米国市場では、ダウ工業株30種平 均株価が今年最大の上げ幅となった一方、米債相場は下落した。こう した地合いを引き継いで、朝方は売りが先行する見通し。あすの5年 債入札に向けた売りも相場の押し下げ要因となりそうだ。

東京先物市場の中心限月6月物は、前日の通常取引終値138円 60銭をやや下回って始まり、日中ベースでは138円10銭から138円 50銭程度のレンジで推移すると予想されている。10日のロンドン市 場で6月物は、東京終値に比べて24銭安い138円36銭で引けた。

みずほインベスターズ証券の井上明彦チーフマーケットアナリス トは、「きょうは株価の反発力を見ながら、下値を探る相場展開が予 想される。10年債利回りの1.3%での買い意欲は強いが、この水準で の買いが一巡すれば、1.35%が次のターゲットとなる」と言う。

10日の米株相場は急反発。ダウ平均は379ドル44セント高の 6926ドル49セントと今年最大の上げ幅。米金融大手のシティグルー プの業績回復期待などから金融株中心に買いが増えた。一方、米債相 場は大幅安。株高や需給懸念で売り優勢となり、米10年債利回りは 15ベーシスポイント(bp)高い3.00%程度と、再び3%台に乗せた。

10日の先物市場では、中心限月が期先の6月物に移行した。6月 物は7銭安い138円71銭で取引を開始し、いったんは138円77銭ま で戻したが、その後は売りが増えて水準を切り下げ、138円32銭まで 下落した。結局は18銭安い138円60銭で終了。6月物の日中売買高 は1兆3576億円だった。

朝方に機械受注が発表される。ブルームバーグ・ニュースの事前 調査では、1月機械受注(船舶・電力を除く民需)は前月比4.8%減 と、前月の同1.7%減からマイナス幅が拡大する見通し。市場では 「機械受注が悪い内容になることは織り込み済み」(三井住友アセッ トマネジメント・堀川真一保険資産運用グループヘッド)といった声 も多く、予想より弱い内容となっても相場への影響は限られそうだ。

10年債利回りは1.3%台前半か

現物債市場で新発10年物の299回債利回りは、前日終値

1.305%をやや上回って始まり、日中ベースでは1.3%台前半を中心 に推移しそうだ。2月10日に付けた1.325%を上回ると1.3%台半ば を試す展開となる可能性がある。

あす12日は5年利付国債入札が実施される。入札に向けた売り で中期ゾーンが前日に続いて軟調となれば、相場の重しになりそうだ。 ただ、日興シティグループ証券の佐野一彦チーフストラテジストは 「5年債利回りの0.8%台などでは、投資家からの買いが入る公算が 大きい」とみている。今回の入札では、表面利率は前回債と同じ

0.8%が有力。発行額は前回債と同額の2兆円程度。

日本相互証券によると、10日の現物債市場で、新発10年物の 299回債利回りは、前日比1ベーシスポイント(bp)高い1.30%で始ま った。その後1.305%と3営業日ぶりの高い水準を付けたが、再び

1.30%となり、その後も1.30-1.305%の狭い値動きにとどまった。

一方、10年物国債の298回債利回りは、東京時間の前日午後3 時時点で、大和証券SMBC、日興シティグループ証券、みずほ証券、 三菱UFJ証券各社の平均値であるブルームバーグ公社債基準価格 (BBYF)によると1.295%だった。

--共同取材:池田祐美  Editor:Tetsuzo Ushiroyama,Hidenori Yamanaka

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